世間的には「防犯・監視カメラ」といえばセキュリティに関する話題を連想するだろう。だが最近では、それ以外の分野で利用されることも増えてきた。 例えば防犯カメラ事業を展開するメリハットは、福祉施設向け遠隔監視・介護システム「みと~ね」の販売を行っている(発売開始は2013年の11月)。これは双方向通話を伴った遠隔監視カメラと、センサーによる動体検知を組み合わせており、介護者の健康状態を遠隔地から把握できるインターネット介護システムのパッケージだ。 ナースコールとの連動機能があるので病院や施設での運用はもとより、センサーで一定時間撮影範囲に動きがない場合は、あらかじめ登録しておいたアドレスにメールを発信するといった機能も備える。つまり、個人宅で1人暮らしの高齢者にとっては、健康管理だけでなく安否確認の用途にも対応できる。 もちろん、ネットワークカメラのようにインターネットを経由した会議や防犯・監視カメラにもなり得るので、セキュリティやモニタリング用途で使うことも可能だ。 高齢化社会が深刻化していく中で、防犯カメラ関連のビジネスが福祉・介護関連など他業種にも広がる流れは今後も続きそうだ。