中国の大手通信キャリアであるチャイナユニコムは、4G LTEネットワークに対応するサービスや端末の紹介を中心にブースの展示内容を構成している。 チャイナユニコムでは中国国内向けにTDDとFDDの両方式による4G LTEネットワークサービスを提供していく方針を掲げている。TDD方式によるサービスは既に今春からスタートしているが、FDD方式側については「技術テストは既に完了して、政府の営業許可を待っている状態」と同社広報のRain Dai氏は現状を説明する。営業が開始できる時期については認可が下り次第ということになるが、今夏頃にスタートできることを期待しているとDai氏は話す。4Gサービスのブランドネームは「沃(WO)4G」のネーミングで展開している。 ブースの中央では各々150MbpsのLTE搬送波を2つ束ねて300Mbpsのピークデータレートをつくり出し、4K映像をストレスなく伝送する動画配信サービスのデモンストレーションを行っていた。展示スタッフによれば「1年後の実用化をめざして検討している技術」であるという。 また将来的にはTDD/FDDを混合した5つの搬送数によるキャリアアグリケーション技術を実現することにより、理論値で1.3Gbpsのピークデータレートを実現する高速通信サービスも技術開発が推し進められている。 チャイナユニコムではNFCを使ったモバイル決済機能を搭載する新しいSIMカードも近く提供を開始する予定だ。カードには電子マネー決済を行うためのセキュアエレメントが内蔵されており、NFCに対応しているスマートフォンに装着することによりモバイル決済機能が追加できる。「既存のSIMカードからの交換は無料」(展示スタッフ)になる見込み。 ブースでは今年の7月に導入が予定されている、上海市内を走る地下鉄のICカード乗車券のサービスも紹介されている。オートチャージの仕組みは設けられておらず、予めクレジットカード、またはデビットカードにより一定の金額を専用のスマートフォンアプリやPCブラウザー経由でチャージする仕組みを採る。 当初はICカード乗車券サービスからのスタートとなるが、展示スタッフによれば「新しいSIMカードにはアプレットにより機能を追加することができるため、将来の用途拡大も期待ができる」という。
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