WWDCにおいて、Appleのsenior vice president of Software Engineering Craig Federighi氏が「ユーザーの生活や仕事にシームレスな体験を創出するため、アップルのプラットフォーム、サービス、デバイスを統合します。これは、Appleにしかできないものです」と紹介したYosemiteは、MacやiOSデバイス向けの新しいOS Xのバージョンだ。
Safariでは、プライベートブラウズ機能が強化された。DuckDuckGoによるトラッキングされない検索機能がビルトインされた。また、HTML5 Premium Video Extensionに対応し、たとえばNetfixのHD動画が2時間以上視聴可能になっている。Nitro JavaScriptエンジンによって、FireFoxの6倍、Chromeの5倍ほどスクリプトの実行速度が高速になったとしている。
Mac OS Xの新バージョンであるYosemiteの変更部分や特徴は、派手さはないが、これからのコンピューティングスタイルを強く意識したものといえるだろう。クラウドやマルチデバイスの普及は、コンシューマだけでなくビジネスでのコンピューティングを変えつつある。スマートフォンのPC化、PCのスマートフォン化が双方から進むことで、両者の境目はますます明確ではなくなってくる。デバイスや用途に関係なく連続性のある操作がキーとなり、次のMacBookAirやiPhone6への進化を見据えたアップデートという解釈も可能だ。
《中尾真二》