ファインテック2014でフィンランドのCANATUというメーカーが、立体成型が可能なタッチスクリーンを展示していた。 この成形スクリーンは、2ナノメートルというカーボンナノチューブを利用した導電性フィルムをタッチセンサーに応用したものだ。カーボンチューブが極細なため、単純なカーブや曲面だけでなく、直角のエッジや段差ができるような複雑な形状でもタッチセンサーを構成できる。これを応用すれば、製品の本体の好きなところにタッチセンサーを仕込んだり、機器の設計に大幅な自由度が生まれる。 CANATUジャパンオフィスの永田豊氏によれば、製品と特長は、センサーを構成するカーボンナノチューブが細く、センサーフィルムも極めて薄くできるため透過率など光学特性がいいことだそうだ。これは通常のタッチパネルディスプレイに応用した場合、バックライトの明るさを下げることができるため、機器の消費電力を抑えることになる。全体で20%ほどバッテリーの消耗を抑えることができるそうだ。 また、立体成型にも耐えるため、自動車の内装、コンソールやインパネへの応用、家電製品などへの応用が考えられるといい、さまざまなメーカーと製品化のプロジェクトが進んでいるそうだ。