差別感情を助長すると問題にされているドラマ「明日、ママがいない」(日本テレビ系)について、ナインティナイン・岡村隆史が23日に放送されたラジオ番組「ナインティナインのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)で、「放送中止になったらテレビの未来はない」と話した。 同ドラマは、児童養護施設の子どもたちが懸命に生きようともがく様を描いている。しかし初回放送間もなく、いわゆる“赤ちゃんポスト”「こうのとりのゆりかご」を運営する熊本・慈恵病院が、赤ちゃんポストに預けられた“ポスト”(芦田愛菜)といったキャラクターのアダ名や施設内での虐待を想起させるシーンに対し、「偏見や誤解につながる」と申し立てた。この抗議によって、表現の自由をテーマとした一大論争が勃発。23日には、視聴者の反応を受けて、ドラマのスポンサー3社が22日放送の第2話でのCM放送を見合わせたと報じられている。 バラエティにおけるやらせ批判が過熱している昨今だが、「明日ママ」騒動を指し、岡村は「ついにドラマのほうにもきたか」と嘆き節。「これで放送中止になったら、もうテレビの未来はないです」「我々テレビで仕事する人間としましては、これ以上テレビの発展は見込めなくなりました」と辛辣な意見を述べた。 また、「見たけど騒がれてるような話ではないと思うで。騒ぎ立ててるような奴は多分ドラマ見てへん奴やから」と語り、これがダメなら「高校教師」「家なき子」といった過去の人気ドラマもアウトになると指摘。相方・矢部浩之も「そもそもお芝居やからな」と同意。このままではクイズ番組やハプニング映像のような当り障りのない番組ばかりになると話した。 「明日ママ」への「差別に繋がる表現だ」という批判に対して、岡村のような「フィクションなのだから自由」との見方は真っ向から対立する。ただ、ネット上では「いくらフィクションでも『赤ちゃんポスト』のように現実にある特定の団体を連想させるような設定を使ってしまったら、抗議を受けても仕方ないのでは」とする声も上がっている。