日本電気(NEC)は11月20日、陸上自衛隊向け「野外通信システム」の納入を開始した。高速かつ広域にわたる通信ネットワークを、迅速に構築できるのが特徴。 「野外通信システム」は、陸上自衛隊現有の「方面隊電子交換システム」「師団通信システム」、および各種機能別無線機の後継として、方面隊および師団等に今年度から装備される。方面隊、師団等の指揮・統制・情報伝達のための通信を継続的に確保することが可能で、災害対応にも有用な通信システムとなっている。 また、各種無線機として動作するアプリケーションを無線機にインストールすることで、異種無線機との相互通信が可能となる「ソフトウェア無線技術」を導入している。これにより、海上・航空自衛隊および防災無線をはじめとする関係省庁等との通信確保も可能となる見込み。 今後NECは、システムの開発を通じて得られた知見を、消防無線や列車無線などにも基盤技術として活用し、付加価値の高い無線システムの開発・販売を行う方針だ。