ソフトバンクテレコムは20日、東京~大阪間の伝送路において、最新の光通信技術デジタルコヒーレント方式を活用したDWDM(Dense Wavelength Division Multiplexing:高密度波長多重伝送)リングシステムを構築し、運用を開始した。 デジタルコヒーレント方式を採用することで、1つの光波長で100Gbpsの大容量伝送が可能になる。DWDMリングシステムでは、最大88波(8.8Tbps)までの大容量データ通信が可能になるという。これによりバックボーンネットワークの通信容量が従来の10Gbpsから100Gbpsに拡張され、より高速かつ安定的なサービスの提供が可能とのこと。なお、東京~大阪間の100Gbps伝送を再生中継なしで商用化するのは、日本で初。 長距離伝送や超高速伝送に適しているシングルモード光ファイバーで伝送路を構築することで、再生中継が不要となり、従来は波長数分用意した中継装置を、1台の中継増幅器に置き換えることが可能とのこと。光受信器内のデジタル信号処理では、誤り訂正技術FEC(Forward Error Correction:前方誤り訂正)をさらに高度化させたSD-FECを採用することで、長距離伝送における品質劣化を軽減した。 ソフトバンクテレコムでは、最新技術を用いて実際に敷設された光ケーブルでの検証を行い、10~100倍程度の速度の変動を加えても、極めて安定的な伝送が行われることを確認したとしている。