高畑勲監督の14年ぶりの長編劇場アニメとして制作中の『かぐや姫の物語』の公開時期が変更となった。2月5日、配給を手がける東宝が明らかにした。本作はこれまで2013年夏の全国ロードショーとしてきたがこれを変更、新たな公開時期として2013年秋が発表された。一方、同日公開を予定していた宮崎駿監督の『風立ちぬ』は、当初予定どおり夏公開となる。『風立ちぬ』が先行公開、『かぐや姫の物語』はそれより数ヵ月遅れての公開となる。公開延期について東宝は、『かぐや姫の物語』の絵コンテの完成が遅れているためと説明する。アニメ制作を担当するスタジオジブリより、本作の製作は『風立ちぬ』と同じレベルで進んでいるが絵コンテが完成していないと連絡があった。諸般の状況を検討した結果、秋公開に変更した。東宝は公開の確実性と作品のクオリティーをより高めたいとしている。『かぐや姫の物語』は、2013年の日本映画界の最大の注目作のひとつだ。高畑勲監督、宮崎駿監督と日本を代表する二人のアニメの巨匠の作品が、同日公開されることが話題を呼んでいた。作品は日本の古典『竹取物語』を題材にする。アニメ映画は実写映画に比べて多くのスタッフが参加し、制作期間も一般に長くなる。このためスケジュール管理も実写映画より難しい。スタジオジブリ制作の長編アニメでは、2004年にもその年の夏公開予定であった『ハウルの動く城』が秋(11月)公開に変更されたことがある。『かぐや姫の物語』2013年秋 全国ロードショーhttp://kaguyahime-monogatari.jp 原作: 「竹取物語」 製作: 氏家齊一郎原案・脚本・監督: 高畑勲脚本: 坂口理子音楽: 池辺晋一郎