RBB TODAYでは、「【SPEED TEST】3キャリアのネットワーク高速化を分析する」をレポートしたが、今回も前回に引き続き3キャリアのスピード分析を行った。 前回同様、スマートフォン向けのスピード測定アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」のユーザーが計測したデータを利用。全国を5km単位に区切り、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの平均値を比較した。また、その数値が最も早かったキャリアがどこなのかを明らかにするべく、地図上へのプロット、表での比較を試みた。 まず全データを参照し、地図上の各メッシュにおいて、最も平均速度の速いキャリアを地図上に配置。更にキャリアごとに色分けし、識別しやすくした。この地図を見ると概ねソフトバンクモバイルの計測値が、他のキャリアをしのいでいることがわかる。また、OS別に比較すると、iOSではソフトバンクが圧倒的にKDDIをしのいでいることが見て取れる。Androidでは、KDDIがソフトバンクモバイルよりも速くつながることが多いようだ。かねてから言われているようにNTTドコモが速くつながることは少ない。しかし、サンプル数が少ないため、比較できるエリアが限られるため、参考値として掲載している。なお、前回同様このデータはあくまでも計測された場所がベースであり、通信エリアと必ずしも同義ではないことに注意していただきたい。 続いてデータをLTE、3Gに分け、勝敗を比較。マップ化するにはサンプル数が少ないため、表とグラフで確認した。表では全体に対する平均速度の速い場所の比率を、グラフでは比較できるメッシュを全体として、勝利したキャリアの比率を表す。ここでも全体、iOSともにソフトバンクモバイルが優位であることがわかる。さらにマップ化ではわからなかったが、Android端末において全体で見るとKDDIが速い場所が多いが、LTE、3G別ではソフトバンクモバイルが他社をしのいでいる。なぜこのようなことが起こるのか?ソフトバンクのLTEはiOS向けに全て割いており、Android向けには子会社であるワイヤレスシティプランニングのA-XGPを利用している。A-XGPはウィルコムから引き継いだ次世代PHSをTDD-LTEと完全互換する形で2011年11月、東京・大阪・福岡からスタートし、都市圏を中心に2012年9月には422市区町村で対応、と拡大の途上にある。今回の比較において、理論値は110Mbpsと現状のLTEでは最速であり、LTEで比較された場所ではどのキャリアよりも速いが、全体では、3Gに接続していることも多く、他社よりも遅くなってしまったと考えられる。 今回の分析結果から、LTE化、スマートフォン普及の過渡期である現在、現状では最も快適にLTE化の恩恵を体感できるのは、ソフトバンクモバイルのiPhoneではないかと思われる。KDDIのAndroid端末も善戦しており、今後に期待感が持てる。残念ながらNTTドコモの存在感が感じられない。ネットワークの信頼感やLTEサービスを先行していたのだからこそ頑張って欲しかった。ネットワークの現状は1ヵ月で変化するのが現状である、各社の動向に注目したい。調査概要●利用データ:スマートフォン向けスピード測定アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」の計測データ●調査対象期間:2012年10月1日~12月31日●調査対象:NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルのスマートフォンにおける実測値●サンプル数:1,512,562件●分析手法:全国5kmメッシュ、その中で計測された下り速度の平均値を参照
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