文化庁は9月13日に、平成24年度文化庁映画賞の文化記録映画部門、映画功労部門の受賞作品、受賞者を決定した。文化庁映画賞は日本の映画の向上と発展を目的に、優れた文化記録映画と日本映画を支えてきた功労者を顕彰している。文化記録映画部門では、大賞にアジアプレス・インターナショナルの『隣る人』を選定した。また、優秀賞は、『医す者として~映像と証言で綴る農村医療の戦後史~』(グループ現代)と『沈黙の春を生きて』(坂田雅子、シグロ)の2作品となった。映画功労部門は6人の映画人が選ばれた。赤松陽構造さん(映画タイトルデザイン)、明田川進さん(音響監督)、井関惺さん(映画製作)、佐々木英世さん(音響効果)、芝山努さん(アニメーション監督)、林隆さん(映画美術監督)らである。文化庁映画賞の特徴は、映画製作のなかの様々な仕事を対象にしていることだ。監督やプロデューサーは勿論、撮影、美術、音響、録音などカバーする。また、近年は映画のなかで存在感のあるアニメーションにも目を向けるようになっている。平成22年度には笹川ひろしさん、杉井ギザブローさん、平成23年度には小林七郎さんが文化庁映画賞を受賞している。平成24年度も、明田川進さんと芝山努さんがアニメーション界からの受賞者である。明田川進さんは、アニメーション作品で数々の音響監督を手がけたことで知られている。1963年に虫プロダクションに入社、その後、田代敦巳さん、杉井ギサブローさんと伴にアニメ制作会社グループ・タックを設立した。さらに1978年には音響制作会社マジックカプセルを立ち上げた。アニメーション音響分野の先駆者である。代表作に『リボンの騎士』、『幻魔大戦』、『AKIRA』などがある。芝山努さんは、日本のテレビアニメの創成期を支えた一人。東映動画(現東映アニメーション)からキャリアをスタート、1966年にAプロダクション(現シンエイ動画)へ移籍後、『ど根性ガエル』の作画監督、『ガンバの冒険』のレイアウトで注目を浴びた。1978年の亜細亜堂を設立後は、演出も手掛けるようになる。『がんばれ!!タブチくん!!』で劇場アニメを初監督、その後は、「ドラえもん」映画版のシリーズ22作品で監督を務めた。作品を通じて多くの子供と大人から愛されている。贈呈式は10月20日に、東京・六本木のグランドハイアット東京で行われる。また、10月27日には、シネマート六本木で文化記録映画部門の受賞記念上映をする。文化庁 http://www.bunka.go.jp/[映画功労部門] 赤松陽構造 (映画タイトルデザイン) 明田川進 (音響監督) 井関惺 (映画製作) 佐々木英世 (音響効果) 芝山努 (アニメーション監督) 林隆 (映画美術監督)[文化記録映画部門] 文化記録映画大賞 作品名: 隣る人 製作者名: アジアプレス・インターナショナル 文化記録映画優秀賞 作品名: 医(いや)す者として~映像と証言で綴る農村医療の戦後史~ 製作者名: 株式会社グループ現代 作品名: 沈黙の春を生きて 製作者名: 坂田雅子、株式会社シグロ
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