総務省は31日、「電気通信サービスの事故発生状況(平成23年度)」を公表した。2011年度(2011年4月1日~2012年3月31日)に発生し、電気通信事業者から報告のあった、一定規模以上の電気通信事故の発生状況を取りまとめたものだ。 この報告では、「重大な事故」について、「電気通信役務の提供を停止又は品質を低下させた事故で、影響利用者数3万以上かつ継続時間2時間以上のもの」「衛星、海底ケーブルその他これに準ずる重要な電気通信設備の故障の場合は、その設備を利用する全ての通信の疎通が2時間以上不能であるもの」と定めている。それによると、2011年度の「重大な事故」は、8社・17件。昨年の12社・15件より増加した。また、主にスマートフォンの利用者のみに影響があった重大な事故が、今回初めて発生した。 通常規模の事故としては、影響利用者数が500人未満の小規模な事故が7,732件であり、全体の88%を占めた。影響利用者数が3万人以上の事故は、109件であり、全体の1%だった。サービス別の比較では、データ通信サービスの事故が65%を占めた。音声サービス、データ通信サービスに係る事故のうち、固定通信に係るものがそれぞれ64%、60%を占めた。 原因としては、機器の故障、ソフトウェアの不具合といった設備要因による事故が49%を占めた。また、他の電気通信事業者の事故を要因とする等、外的要因による事故が47%を占め、作業ミス等の人為要因による事故は2%であった。
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