日本電気(NEC)は9日、ネットワークの混雑具合や利用中のアプリケーションに応じて端末の無線接続をきめ細かく制御し、通信網を適切に選択することで、モバイル通信の急増に対応する技術を開発したことを発表した。 OpenFlow技術を用いて、端末の通信をネットワーク側から制御し、通信網を効率的に利用するというもの。モバイル通信のネットワーク上に設置したコントローラが、端末の無線通信を制御し最適なネットワークを選択するという。端末にAndroid対応したOpenFlowスイッチ機能をもつソフトウェアを搭載する。これらにより、従来は端末が自律的に行っていた3G・無線LANなどの通信網選択をネットワークから集中的に制御し、それぞれの通信インフラの利用状況などに応じて、より効率的な通信網の利用を実現した。 これにより通信事業者は、通信状況・サービスの要件・アプリケーションの種類などに応じてネットワークをきめ細かく設定できるようになる。携帯電話網(現行の3Gや次世代のLTE等)、高速通信網(無線LAN等)といった通信網の混在使用も可能。ユーザーは、通信網の接続設定を自身で行うことなく、アプリケーションごとに最適な品質の通信サービスを利用できる。 なお本成果は、10日~11日に、東京国際フォーラム(千代田区丸の内)にて開催される「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2011」において展示される予定。