情報通信研究機構(NICT)は25日、線量計をスマートメータの無線機と接続し、継続的に常時、放射線量を測定し、その測定値の時間的な変化を収集・表示することに世界で初めて成功したことを発表した。放射線量の高い地域における、放射線量監視の一形態を実証した。 当該無線機は、スマートユーティリティネットワーク(SUN)の標準化ドラフトに準拠。電源投入時に、所望サービスエリアに応じて、マルチホップ通信によるメータ間のデータ収集・配信経路を自動的に構築する。また、災害時で給電できない場合にも対応し、駆動が可能なように、アクティブ期間・非アクティブ期間を有効に利用した省電力化を実現する通信方式を具備している。 SUNの標準化ドラフト仕様は、NICTの提案を含め、国際標準規格として策定作業が進んでおり、データ収集のエリア確保、省電力動作のための技術要素を効果的に含み、放射線量監視に対する有効性が予想されていたが、線量計とSUN無線機との接続、実証を行った例はなかった。今回、NICTが開発したSUN無線機に、線量計(日立アロカメディカル製)を接続し、定期的に読み出された測定値データを、IEEE 802委員会によるSUN標準化ドラフトに準拠したデータフレームフォーマットにより、伝送することに成功したもの。実証試験では、マルチホップ(2ホップ)によるSUN無線伝送エリアの拡張性を確認した他、1%以下のアクティブ期間を適用した省電力動作の実証も行われた。この実証試験により、SUN無線機を用いて、常時、放射線量を測定し、時間的な変化を収集・表示することに世界で初めて成功した。また同時に、放射線量の高い地域において人が立ち入らず放射線量を監視する手段の一形態を実証したとのこと。 今後は、IEEE 802委員会のSUN標準化と、国内の無線局設備規則整備の完了を本年度中に見込みながら、本実証試験の成果を用いて、SUNシステムの早期導入を目指す。
【Interop Tokyo 2018】「WLX313」はヤマハ初のトライバンド対応AP!接続台数や通信の安定性が向上 2018年6月14日 ヤマハは6月13日、幕張メッセで開催中の「Interop Tokyo 2018」…