IDC Japanは9日、新興国市場における主要ITサービスベンダーの戦略に関する調査結果を発表した。ベンダーの多くが新興国市場でのビジネス拡大を成長戦略に含めており、既存リソースの整理や、拠点・データセンターの設立など、体制の強化を図っていることが判明した。 多くの企業が中国市場へ進出しており、アジアや南米、アフリカといったそれ以外の新興国市場についても、大企業を中心に、今後の展開に高い意欲がみられる。今後、国内ITサービス市場が低い成長率で推移すると予測される一方で、新興国のITサービス市場は国内市場を大きく上回る成長率で拡大するとみられている。また、国内ユーザー企業の新興国市場への事業展開も加速している。 そのうえでIDCでは、国内ITサービスベンダーがビジネスを獲得するためには、M&Aやアライアンスを通して短期間にサービス提供体制を確立することが、重要になると分析。政府系プロジェクトへの参加や、国内で実績がある特定の業種をターゲットとした事業展開で、地元企業に向けたビジネス拡大を図るベンダーも見られており、市場でのプレゼンスを高めることが重要であるとした。