4.技術説明 Sourcemapは表示対象とする商品やサービスなどの内部データ構造のSourcemapオブジェクトと、Sourcemapオブジェクトを処理する五つのデータ処理機能、すなわちビジュアリゼーション、Open Data API、地図データのエクスポート、計算を実行するLCA Calculator、エディタユーザインタフェースから構成される(図7)。本章ではこれら五つのデータ処理機能を説明する。
4.2.Open Data API CO2情報を含むパーツ情報はSourcemapが以下の機関の公開情報から収集し入力している。
・The British Geological Survey’s World Mineral Statistics ・The ELCD(European Life Cycle Database) ・The CRMD(Canadian Raw Materials Database) ・Wikipedia for material properties and countries of origin ・The LCA Food Database これらのソースから収集されたパーツ情報は、工程(Procedure)、配送手段(Transport)、動力燃料(Power)、ライフサイクル終了時の処理方法(End of Life)等の属性を持つ。これらのデータはOpen Data API を介してjson 形式でダウンロード可能になっている(図10)。
部品(Parts)、工程(Procedure)、配送手段(Transport)、動力燃料(Power)、ライフサイクル終了時の処理方法(End of Life)それぞれのCFP データを活用し、製品やサービスの合計CFP を計算表示する。また、金属などといった部品の種類ごとに、環境へのインパクトが大きい部品から小さい部品までをランキング形式で示すことができる(図12)。
4.5.エディタユーザインタフェース エディタユーザインタフェース(図13)は、Sourcemap サイトのビジターがSourcemap に格納してあるデータを利用して自分のマップを作成するインタフェースである。このインタフェースを使用してSourcemap ユーザが自身のビジネスに関連する商品、もしくはサービスのソースマップを作成することが可能である。ソースマップを基にした視覚に訴える本能的な操作に加え、原材料のソース入力時の地名入力で、曖昧な名前を入力しても推測してサジェスチョンするGoogle Maps API による入力支援機能などで、初めてでも誰でも簡単に作成できるよう工夫を施している。
・Leonardo Bonanni マサチューセッツ工科大学メディアラボ内プロジェクト「Kitchen of the Future」に発明者,産業デザイナー,アーキテクトとして従事.現在はニューヨークのParsons School of Design およびマサチューセッツ工科大学メディアラボにてSustainable Designを教える.また同所の「Tangible Media Group」にてPostdoctoralResearch Associate として従事中.Sourcemap.org の創設者,CEO.