ここで、同一の回答知識を重複して獲得した回数を重複数として、5段階評価済の400 件の標本のうち、重複数1 以上の知識と重複数2 以上の知識に対する評価値分布のグラフを図5の中および右に表示する。重複数1 以上での5(一般的に正しい)と4(まあまあ正しい)を合わせた割合は75%、重複数2以上での割合は80%となる。重複数の増加に伴い、正しい知識の割合は増加していく傾向が確認できる。ゲームによるコモンセンス知識獲得を実施した文献では、5段階ではなくAgree/Disagree の2 段階評価を実施しており、Agree の割合はRapport Game では重複数1の時に約75%、重複数2の時に約85%、Virtual Pet Game では重複数1の時に約60%、重複数2の時に約80%となっている。本稿の5と4 の評価を合わせた割合と近い結果であることから、「ナージャとなぞなぞ」も文献の知識獲得手法と同様の質を持っていることが確認できる。