日本ヒューレット・パッカードと日本マイクロソフトは10日、大規模DWH(Data Warehouse)専用アプライアンス「HP Enterprise Data Warehouse Appliance」と、BI(Business Intelligence)特化アプライアンス「HP Business Decision Appliance」の提供を開始した。
「HP Enterprise Data Warehouse Appliance」は、MPP(超大規模並列処理)技術を採用したSQL Serverの大規模DWH専用エディションである「Microsoft SQL Server 2008 R2 Parallel Data Warehouseエディション」と、 日本HPのx86サーバ「HP ProLiantサーバ」およびストレージ「HP StorageWorks P2000 G3 MSAディスクアレイ」を組み合わせることにより、競合他社のDWH用アプライアンス製品と比較して、約1/3の低コストで数百テラバイトを超える大量データの高速処理を可能にした製品。
「HP Business Decision Appliance」は、HP ProLiantサーバのパフォーマンスを最大化できるように最適化された Microsoft SQL Server 2008 R2 EnterpriseエディションとMicrosoft SharePoint 2010がプリインストールされたアプライアンス製品。SQL Serverが提供する「PowerPivot」の機能により、ユーザーは、Microsoft Excel やWebブラウザーなどの誰もが簡単に利用できるツールを使って、「セルフサービスBI」を行うことが可能となる。
これまで日本HPと日本マイクロソフトでは連携して、最大80テラバイトまでスケールアップ可能なSMP(対称型マルチプロセッシング)型のアーキテクチャーをもつMicrosoft SQL Server Fast Track Data Warehouseソリューションを提供してきたが、新たに大規模データ分析処理のニーズに対応する。さらに、膨大なデータを高速に処理できるDWH環境を広く利用できるよう、あわせてBI環境を提供するのが狙い。なお日本HPと日本マイクロソフトでは、導入検討顧客を対象に、マイクロソフト大手町テクノロジーセンター(東京都千代田区)に設置された HP Enterprise Data Warehouse Applianceの実機を使用した 「Proof of Concept(PoC) サービス」を無償で提供する。またセルフサービスBIを、実際にシステムを利用する予定のエンドユーザーが体験可能な「Solution Experience for Business Intelligenceサービス」も同所で無償提供する。