米シトリックス(Citrix Systems, Inc.)はドイツ時間6日、ベルリンで開催された「Citrix Synergy 2010」において、新クラウドサービス「Citrix OpenCloud Access」と「Citrix OpenCloud Bridge」をCitrix OpenCloudプラットフォームに新たに追加すると発表した。 「OpenCloud Access」「OpenCloud Bridge」は、ハイパーバイザー、ネットワーク、アプリケーションの種類に関係なく、あらゆるクラウドサービスに簡単に接続することを可能とする製品。一組の認証情報を含む1つのアイデンティティを利用して、クラウドベースまたはSaaS配信による対応アプリケーションにアクセスし、アプリケーションが企業内のデータセンターで運用されているかのように、同様のSLAとセキュリティを確保できる。これにより、アプリケーションを書き換えたり、ネットワークを複雑なアーキテクチャに強制統合したり、現在の構成に手を加える必要なく、次世代クラウドアーキテクチャに簡単に移行可能となる。 「Citrix OpenCloud Access」では、ネットワークベースのアプローチを用いて、ユーザーのID情報をボーダーレスに展開できる。一般的なSaaSアプリケーション(GoToMeeting、NetSuite、Salesforceなど)、IaaSやプライベートクラウドプラットフォーム上にホストされたエンタープライズアプリケーション、そして社内WebやWindowsアプリケーションを問わず、シングルサインオンによる容易なアクセスが可能となる。またCitrix Receiverと協調して機能することで、どんなデバイスからでも対応アプリケーションやデスクトップリソースに安全にアクセスできる。 「Citrix OpenCloud Bridge」では、社外クラウドのネットワークへの接続が簡素化され、クラウドベースのリソースを自社ネットワークの延長としてシームレスにアクセスし、管理することが可能となる。OpenCloud Bridgeは、サービスプロバイダが提供するクラウドのリソースを、企業のネットワークの一部として見せることが可能なため、ネットワーク、セキュリティ、アクセス設定を変更することなくアプリケーションを企業データセンターから社外のクラウド環境に移行、あるいはその逆の移行が行える。 両製品は、Citrix NetScaler製品のオプションモジュールとして提供され、Citrix OpenCloud Accessは、2010年第4四半期に提供を開始する予定。Citrix OpenCloud Bridgeは、今週のSynergyで顧客向けにデモを行い、2011年上旬に提供を開始する予定。
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