「これからは真のグローバルITカンパニーとして世間に認められることが重要だ」 既報の通り4月1日付で富士通執行役員社長に就任予定の山本正己氏(22日付で執行役員副社長に昇格)。記者発表が行われた同日、記者に対して抱負を述べた。山本氏は1976年に富士通に入社以来、ワープロ「OASYS」やPC、携帯電話、IAサーバなどプロダクトに関わった経歴をもつ。このような経歴から見られがちなのが富士通のプロダクト重視へのシフトだ。しかし山本氏は「富士通がプロダクト企業に回帰するのではないかと思うかもしれないが違う」と話し、サービス、ソリューション、プロダクトをミックスして事業を行っていくという方針に変わりわないと断言した。 ただし、景気や外資系企業の進出を見てみると、富士通の今後は平たんではなさそうだ。代表取締役会長兼社長の間塚道義氏は「今年はクラウドで勝負したい」と話すが、山本氏の抱える課題とミッションは、自ら話すように「そのクラウドを使ってどのようにビジネスを大きくしていくか」ということだ。「富士通は、総合力という意味では、IBMとかヒューレット・パッカードに決して劣らないと思っている。(これまでは)どうしてもビジネスをくぎって見てきた。今後のクラウドコンピューティングの時代には、そのテクノロジーを使ってどうビジネスを広げるかを考えていけば日本にチャンスあると思う」と、低迷が叫ばれる日本の現状について感想を述べた。 またグローバル展開も大きな課題だ。富士通は、2008年に富士通シーメンスを完全子会社化し、2009年には富士通テクノロジー・ソリューションズに社名変更、グローバル展開を図っているが、山本氏はこの動きを第2歩目と位置付ける。「今の時代、グローバルに展開しないかぎり生き残るのは無理だ」と話し、日本を基軸にしたグローバルITカンパニーへの展開を強調。「(富士通は)まだまだ駆け出しの会社で、これからは真のグローバルITカンパニーとして世間に認められることが重要だ」とコメントした。
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