ソフォスは27日、2008年7月から9月におけるスパムの配信状況をまとめたレポートを発表した。 発表によると、同期間中にユーザーのコンピュータへの感染を狙う悪質な添付ファイルを含んでいたメールは、2008年4〜6月の0.03%と比較して8倍となる0.2%(416件中1件)だった。大規模配信スパムによるマルウェア攻撃は、iPhone用ゲームソフト「ペンギンパニック」に偽装されたAgent-HMYトロイの木馬がもっとも多く、そのほか、マイクロソフトのセキュリティパッチに偽装したEncPk-CZトロイの木馬、およびUPSなどの企業からの配達物に関する不在通知に偽装されたInvo-Zipマルウェアが大流行した。 信頼できるメディアからのニュース速報を偽装するスパムも引き続き多く見られ、8月にMSNBCやCNNのニュース速報を詐称する大規模なスパムメッセージが確認され、思わずチェックしたくなるニュースを装ったリンクをクリックさせて、Mal/EncPK-DAトロイの木馬が埋め込まれた悪質サイトに誘導する手口が使われた。また、FacebookやTwitterなどのSNSサイトを利用してスパムを配信する手口も増加している。 2008年7〜9月のスパム配信国ワースト12は以下の通り。1. アメリカ 18.9%2. ロシア 8.3%3. トルコ 8.2%4. 中国(香港を含む) 5.4%5. ブラジル 4.5%6. 韓国 3.8%7. インド 3.5%8. アルゼンチン 2.9%9. イタリア 2.8%10. 英国 2.7%11. コロンビア 2.5%12. タイ 2.4%その他 34.3% 2008年7〜9月のエリア別に見たスパム配信比率は以下の通り。1. アジア 39.8%2. ヨーロッパ 23.9%3. 北米 21.8%4. 南米 13.2%5. アフリカ 1.0%その他 0.3% 2008年7〜9月のスパム配信国ワースト12には、インド、コロンビア、タイが初めてチャートインした。また、アメリカは引き続き1位、ロシアは2007年7〜9月は4.4%だったにもかかわらず8.3%に増加して2位にランクインしている。日本のスパム配信は0.65%で29位となり、2008年4〜6月の0.3%(33位)、2008年1〜3月の0.5%(33位)と比較して若干増加傾向にある。