日立製作所は17日、次世代無線通信周波数帯である高マイクロ波帯(6〜30GHz)で利用できる、シリコンゲルマニウムを用いたヘテロ接合バイポーラトランジスタの低消費電力技術を発表した。 同技術は、低温での薄膜形成技術を活用することで、ベース層の薄膜化をはかり、高速性能を向上するとともに、ベース層とエミッタ層の間に不純物濃度の低いエミッタ層(低濃度エミッタ層)を新たに挿入して動作電流を低減できるというもの。同社によると、高マイクロ波帯の無線通信用デバイスに必要な30〜150GHzの幅広い周波数において、試作したシリコンゲルマニウムヘテロ接合バイポーラトランジスタの動作電力が従来比で約1/3となることが確認されたとのことだ。 なお、同研究は、総務省の委託研究「電波資源拡大のための研究開発」の一貫として実施されたもの。