新しいネット端末として注目を集めるテレビ、ビジネスモデル化しにくいネットサービスにおいて再認識される有料VODサービス。昨今、テレビやネットを取り巻く状況に変化が現れつつあるが、ついにNHKが自社コンテンツのVODを本格的に開始する。業界のみならず視聴者からも注目を集める「NHKオンデマンド」。その当事者によるセミナーが開催される。■セミナー概要■開催日/時間:2008年10月24日(金)午後2時〜午後4時30分会場:明治記念館 東京都港区元赤坂2−2−23 (03)3403-1171 受講費 1名につき 29,800円(消費税込) ■プログラム内容■<1>待望の本格VODサービス「NHKオンデマンド」12月スタート〜見逃したあの番組、もう一度みたいあの番組がいつでも楽しめる〜日本放送協会 オンデマンド室 室長木田 実 (ぼくだ みのる)氏【14:00〜15:10】 FTTH回線の普及が進む中、通信回線を使ったTV番組の本格的有料VODサービスがついに登場。「大河ドラマ」や「朝の連続テレビ小説」、「NHKスペシャル」「そのとき歴史は動いた」などの番組や、過去に放送した名作ドラマ、ドキュメンタリー、語学講座番組などが、いつでもお茶の間で楽しむことができる。画面は高画質、テレビ系サービスは大画面のハイビジョンで好きな番組を見ることができる。 本講演では、TVを取り巻く状況から、実現までの取り組み、具体的な提供番組などを紹介。新時代に突入した本格有料VODサービス、「NHKオンデマンド」の直前状況を報告する。1.テレビ放送を取り巻く環境 (1)メディアの多様化 (2)テレビの位置づけの変化 (3)若者のテレビ離れ2.NHKがVODサービスを始める理由 (1)放送法改正 (2)なぜ有料サービスなのか3.NHKオンデマンドが目指すもの (1)茶の間への復権 (2)高画質でコピーできないコンテンツ (3)難かしい権利取得 (4)「見逃し番組」 (5)「特選ライブラリー」 (6)料金は4.更なるサービスの充実5.質疑応答<2>NHKアーカイブス〜放送通信融合時代の役割と課題〜日本放送協会 ライツ・アーカイブスセンター 担当部長江藤 巌二 (えとう がんじ)氏【15:20〜16:30】 今年2月で5周年を迎えた「NHKアーカイブス」。保存する放送番組の数は50万本を超え、ニュース項目の数は150万項目を超える「世界最大級の放送アーカイブス」である。放送通信融合が進む中、その保有コンテンツに対する、ネット流通市場や学術研究領域などさまざまな分野からの要望が高まる反面、権利処理や提供コストなどの具体的な課題も山積している。 NHKアーカイブスは今、直面している課題を克服しながら、放送通信融合時代の新たな放送アーカイブス像を打ち出すため大きなチャレンジに取り組み始めた。1.5周年を迎えたNHKアーカイブス (1)アーカイブスの3つの使命「保存」「活用」「公開」 (2)「番組再生」の意義2.世界の放送アーカイブス (1)最先端のアーカイブス「INA(フランス国立視聴覚研究所)」 (2)「Archives@Risk(危機に瀕するアーカイブス)」3.NHKアーカイブス@Risk (1)進化するデジタルと陳腐化するデジタル4.「デジタル・アーカイブス」構想 (1)「見る」から「使う」へ (2)「そうぞうライブラリー」のチャレンジ5.質疑応答講師プロフィール木田 実(ぼくだ みのる)氏1975年(早稲田大学政経学部卒)日本放送協会入局岐阜放送局、名古屋放送局記者を経て経済部記者 通信、IT分野を担当2001年にNHKアーカイブス建設事務局、2006年からNHKオンデマンド室、現在に至る江藤 巌二(えとう がんじ)氏1983年(東京大学文学部卒)日本放送協会入局松江放送局を経て番組制作局ディレクター 歴史番組などを担当2001年にNHKアーカイブス建設事務局、2007年からライツ・アーカイブスセンター、現在に至る お申し込み