【スピード速報】はhttp://speed.rbbtoday.com/の1週間分の計測データをもとに各種の統計データを速報でお伝えする。このサイトはIXに計測専用サーバを置き、月間計測数は数十万を超え、統計データとしても十分な精度と信頼性を持っている。 今回は、3月の既報「ドメイン名別ランキング:シェアトップはocn.ne.jp、速度トップはpoint.ne.jp」のフォローとして、神奈川県におけるドメイン別の平均ダウンロード速度(ダウン速度)を分析する。2008年7月1日〜7月7日の測定データから測定地が神奈川県だと確定できるものについてドメイン別測定数シェアを算出し、シェアトップ25のドメインについてダウン速度と共にグラフ化した。 なお、下記に記載した各ドメイン名に続くカッコの中は、そのネットワークサービス名/組織名/登録者名またはRegistrant Nameであり、jpドメインについてはJPRS、netドメインについてはNetwork SolutionsのWHOISデータベースにおける表記をそのまま使用している。 図を見ての通り、シェアにおいては全国系プロバイダの所有するドメインが強く、ocn.ne.jp(オープンコンピュータネットワーク)が14%でトップ、僅差の2位はinfoweb.ne.jp(InfoWeb)で13%、3位はmesh.ad.jp(NECビッグローブ株式会社)の9%であった。 これに対して、シェアトップ25におけるダウン速度では、point.ne.jp(ポイント)の54.9Mbpsが1位で、こちらも僅差の2位はucom.ne.jp(ユーコムネット)で54.2Mbpsであった。シェア3位のmesh.ad.jpは、ダウン速度でも3位(46.2Mbps)であり、シェアと速度の両方に強みを発揮していると言えよう。 ちなみにダウン速度については、測定数が非常に少なかったため参考値扱いとしたが、em-net.ne.jp(つなぐネットコミュニケーションズ)が88.7Mbps、cilas.net(ISAO CORPORATION)が68.9Mbps、wakwak.ne.jp(WAKWAKネット)が64.5Mbpsと抜きん出た数字を見せていた。 これまでこの連載で示したとおり、都道府県を単位とする集計では地方色がどう出るかが興味深いが、神奈川県の場合、全国系プロバイダの所有するドメインのシェアが高いため、全国版の縮図に近い印象となった。とはいえ、tmtv.ne.jp(ケーブルネットつづきの森)や、catv-yokohama.ne.jp(catv-yokohama)、c3-net.ne.jp(JCN INTERNET-KOUNAN)のような地方色を持つドメインも含まれていることに注目したい。 ドメインごとの速度統計は計測数が若干少ない都道府県においても統計化しやすいことから、地方色のある結果が期待できる。今後、順不同かつランダムなタイミングで取り上げていこう。