【スピード速報】はhttp://speed.rbbtoday.com/の1週間分の計測データをもとに各種の統計データを速報でお伝えする。このサイトはIXに計測専用サーバを置き、月間計測数は40万を超え、統計データとしても十分な精度と信頼性を持っている。 今回は既報「ドメイン名別ランキング:シェアトップはocn.ne.jp、速度トップはpoint.ne.jp」にいただいたリクエストにお応えして、ダウンロードの速度帯ごとのドメインのシェアを分析する。2008年4月8日〜14日の測定データを用いて10Mbpsの速度帯ごとに分割し、トップ2のドメインであるocn.ne.jp(オープンコンピュータネットワーク=以下OCN)とbbtec.net(SoftbankBB Corp.=以下SoftbankBB)について、それぞれの速度帯別のシェアを算出した。 なお、全帯域の合計でのシェアは、OCNが11.6%、SoftbankBBは8.4%あった。 図を見ての通り、10〜70Mbpsの中速域ではOCNが圧倒的なシェアであることがわかる。特に55〜60Mbpsでは22.4%に達し、光ファイバの代表的な速度帯におけるOCNの強さが浮き彫りになった。しかし、80Mbps以上の超高速域ではOCNからのデータは皆無であり、75〜80Mbpsの速度帯でも2%に留まった。 これに対して、高速域と低速域でOCNを超えるシェアを示したのがSoftbankBBである。SoftbankBBはトータルのシェアではOCNを大きく下回ったが、70Mbps以上の速度帯ではOCNを上回り、特に70〜75Mbpsの速度帯ではOCNの3倍近いシェアを獲得している。そして、ADSLを思わせる10Mbps未満の最低速度帯でもSoftbankBBのシェアが高い。 ということで、OCNとSoftbankBBのシェアの傾向は正反対で、まるで補完関係にあるかのような解析結果となった。今後、増速によってこの補完関係が崩れていくのが、それとも変わらないのか、あるいは、他のドメインのユーザが増加して混戦模様となるのか。キャリアやプロバイダによるシェアとは似て非なる様相を示すこの統計を、今後も追いかけてみよう。