通信事業者は特定のメーカーに縛られることなく、提供するサービスや地理的な条件によっていろいろなメーカーの基地局や端末を組み合わせて利用できるのがメリットとなる。WiMAX Forumでは基地局を制御するASN-GW(Access Service Network Gateway)やCSN(Connectivity Service Network)などのコアネットワークの標準化も行われているので、こちらも同じく選定は自由となるはずだ。
機器選定の基本は「機能・性能」「品質」「価格」のバランスだ。基地局では機能ではFFR(Fractional Frequency Reuse)やMIMO(Multiple Input Multiple Output)のサポートや設置工事が簡単な小型化と高出力の両立は重要なポイントとなる。コアネットワークでは基地局が数局〜数十となる地域WiMAXに適した小規模なシステムが適しているだろう。
しかし現段階では、上記と同じくらいに安定供給を重視すべきである。特に2008年は米国、台湾、インドなどでWiMAXの展開が始まり、世界的にもメーカーの淘汰が進むと考えられる。無線ブロードバンドの世界動向、特に今後、Pre-4Gとして展開が確実なLTE(Long Term Evolution)とWiMAXの競争が本格化したときでも生き残るメーカーの見極めは難しい判断となりそうだ。