そのうえで森本氏は、代表的なFMCをサービスタイプごとに解説。個人向け・企業向けに対象を分けるとともに、さらにサービス提供者を固定&携帯事業者、固定事業者、携帯事業者に分けることで、2対象×3提供者=6つのタイプに分類し、それぞれの実現方法やサービス例を取り上げた。特に具体的なFMCサービスの例として屋内網と携帯網がシームレスにターンオーバーできる「BT Fusion」、企業向け内線電話サービスとして携帯電話を社内通話に利用できる「モバイルセントレックス」、ドイツなどで普及するFMS(Fixed Mobile Substitution)として「ホームゾーンサービス」の仕組みなどを紹介した。
そして技術解説では、FMCを支える技術としてFMCA、GAN、VCC、Wi-Fiなどのタームを解説していく。まず、FMCA(Fixed Mobile Convergence Alliance)による要求仕様の作成について言及、続いて3GPPでGAN(Generic Access Network)として標準化されたUMA(Unlicensed Mobile Access)、無線LANのようなUntrustedなネットワークをいかにIMSに引き込むかというI-WLANの解説、VCC(Voice Call Continuity)におけるIMStoIMS・CStoIMS・CStoCSでパスが張り替えられる挙動の解説、UMAとVCCの呼制御の比較などが行われた。