総務省は2日、デジタルテレビなどの情報家電を相互に接続するホームネットワークについて、安全安心の向上、機能の高度化に向けた研究開発や標準化を円滑に推進するための実証実験を、関係団体等の協力を得て実施すると発表した。期間は3月7日〜9日の3日間。 同実験は、情報通信研究機構(NICT)などの協力により行われるもの。AV系家電や白物家電などの分野ごとに通信方式が検討されている昨今、同省ではユビキタスネット社会の基盤の1つとしてホームネットワークを位置づけており、研究開発、標準化の推進や普及促進に向けた取組みとして行うとしている。 今回の実験では、9種類の想定されたユースケースに合わせて実際に情報家電を接続し、家庭内の複合通信路構築技術、快適な住環境の実現に向けた情報家電の制御技術などの実証実験が行われるという。 想定された各ユースケースと参加団体は以下のとおり。・浴室で五感にうったえるNew浴Programを提供し、ガス器具、照明、香り、映像、音楽を自動的に制御し、リラックス、美容などユーザが求める嗜好に合わせた環境を提供(NTT)【協力:東京ガス、東邦ガス、NTTコミュニケーションズ】快適住空間制御:気温、湿度、風などのパラメータにより窓の開閉、住設備制御(NTT)【協力:YKK AP】・自治体向けのアプリケーション(住民の安否確認などの情報収集)(NTT)・印刷機能対応のデジタルTVとプリンタを接続し、TVからの印刷(松下、セイコーエプソン、キヤノン)・著作権保護が必要なHDデジタルコンテンツを安全に簡便に転送(東芝、ソニー、NEC、NECパーソナルプロダクツ)・利用者の意図や行動に合わせた伝送手段を提供するための、家庭内複合流通路構築に向けての基礎検討(NICT、三菱電機、オープンラボ協議会 など)・同軸ケーブルを活用した宅内ネットワークの実現(KDDI)・携帯電話による宅内制御・監視(KDDI)・W-DLNA技術により出先の携帯電話と宅内のDLNA情報家電間相互接続ならびに宅内−宅内間相互接続の実現(KDDI)