トレンドマイクロは21日、日本国内における2005年度のコンピュータウイルス感染被害年間レポートの速報(2005年1月1日〜12月15日までのデータを集計したもの、日本国内)を公表した。 同報告によれば、2005年度の日本国内におけるウイルス感染被害報告数は41,749件と、昨年同時期の件数(63,657件)に比べて大きく減少しており、一昨年の45,238件と比べても被害の総件数はやや少なくなったという。 また、1種類のウイルスが世界的に大流行して目立つようなことはなく、多種類のウイルスについてそれぞれ小規模な感染が報告される傾向にあるが、これは、ウイルス作者の変化が背景にあるという。以前は、愉快犯だったものが、最近では金銭などの具体的な利得を狙う方向に変化しているという。 そのため、今後はマスメール型ワームが日本において大流行する可能性はほとんどなくなっていくものと分析している。むしろ、被害の分散傾向がますます進み、狙われた際の被害は金銭の詐取など直接的で甚大なものになることが予想されるだろう、と締めくくった。 2005年度(2005年1月1日〜12月15日)のウイルス感染被害ランキングは以下のとおり。なおランキング末尾の日付は、当該ウイルスが最初に確認された日付である。●2005年度ウイルス感染被害ランキング速報(2005年1月1日〜12月15日)[1位] WORM_RBOT(アールボット)/ワーム型:1180件(04年3月)[2位] JAVA_BYTEVER(バイトバー)/その他:1046件(03年5月)[3位] TROJ_AGENT(エージェント)/トロイの木馬型:915件(03年8月)[4位] WORM_SDBOT(エスディーボット)/ワーム型:827件(03年10月)[5位] TROJ_SMALL(スモール)/トロイの木馬型:803件(—)[6位] SPYW_GATOR(ゲーター)/スパイウェア:705件(03年10月)[7位] WORM_NETSKY(ネットスカイ)/ワーム型:629件(04年2月)[8位] WORM_AGOBOT(アゴボット)/ワーム型:532件(02年11月)[9位] TROJ_ISTBAR(イストバー)/トロイの木馬型:382件(03年10月)[10位] VBS_REDLOF(レッドロフ)/VBScript型:372件(02年4月)