日本電気(NEC)は20日、燃料電池ユニットを搭載した次世代ノートPCをWPC EXPO 2004の開催期間中に参考出品している。製品化については未定。 同社が開発した試作機では、燃料電池ユニットに自律制御システムを組み込むことで、PCの起動と終了、負荷状況、燃料の液量や濃度などの状況に応じて、燃料電池の制御を最適化する。ノートPCのメイン電源として利用できるようにしたのが特徴。また、燃料電池のセル最大出力密度を70mW/cm2に高めることで、従来比で約25%小型化。さらに、独自の平面実装技術により、発電ユニットを約20%薄型化し、ノートPCの底面に一体化できるようにした。 CPUには超低電圧版Pentium M 713(1.10GHz)を採用し、Intel 855GMEチップセット、256Mバイトのメモリ、40GバイトHDD、12.1型XGA液晶ディスプレイを搭載する。光学ドライブはなし。プレインストールOSはWindows XP Professional。電源に専用燃料電池パック(燃料カートリッジ容量250cc)を利用し、燃料カートリッジ1本で約10時間の駆動が可能だ。 今回の開発の一部は、経済産業省およびEDOによる「ナノカーボン応用製品創製技術プロジェクト」と「携帯用燃料電池技術開発費補助事業」の一環であるという。