2024年にNGT48を卒業し、俳優業を中心に活躍する本間日陽の3rd写真集『プレパレーション』(KADOKAWA)が、全国書店・ネット書店で発売中だ。
今回、写真集発売を記念して本間に話を聞くことができた。撮影に挑むにあたって秘めていた彼女の胸中とはーー?
――タイトル『プレパレーション』に込めた思いから聞かせてください。
俳優としてまだまだだなと思うことばかりなんですが、そんな等身大の時間、今しか見せられないこの時間を写真集に込めたいと思うなか、今の自分自身を言い表せられる“私らしい一言”をタイトルにしようと考えました。そこで、6歳から続けているものであり、エンタメの世界に興味を持った原点でもあるバレエの用語から「準備する」という意味の「プレパレーション」がいいなと思い、タイトルにさせていただきました。
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今回グループを卒業して初めて写真集が出せるということで、「アイドル時代に出した過去2冊の写真集とは違った一面を見せる一冊にしたい」という思いを大事に撮影に挑みました。
――これまでの作品とはまた気持ちも違うんですね。
そうですね。アイドルとして出す写真集と、卒業して出させていただく写真集では気持ちが変わったなと思います。
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「『南の島へ1人旅』というテーマでやらせていただきたい」というのはお伝えしました。2nd写真集が一緒に旅をしている雰囲気を大事にしていた分、今回はどちらかというと自分自身の内面と向き合う時間にできたらいいな、と思っていましたね。
――今回の撮影を通して、ご自身の内面と向き合うことはできましたか?
グラビアの撮影って、今の自分との対話に近いような気がしていて……。グループを卒業し、「これからいろんな作品に携われたらいいな」とか「大きな作品に出たいな」など、俳優として頑張っていきたい気持ちがあるなか、バリでは、たくさんの新しい体験があり、そこから得られる刺激も多くありました。改めて今いる自分の立ち位置を考える時間になりましたし、2025年以降の自分に希望を持てる時間にもなったんじゃないかなと思います。
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もちろん撮影の時間もいろんな経験ができたんですけど、リゾートホテルに泊まらせていただいて楽しく過ごせたり、ごはんも美味しくいただけたり、撮影外でもプールに泳ぎに行ったりと、充実した時間を過ごせました。
――その流れで撮影を行っているからこそ、写真集でも自然な笑顔が見られるんですね。
そうですね。日本を出る前、撮影に重きを置くというよりも「これは自分自身の旅だ」という思いと、「せっかくバリに行けるんだから目いっぱい楽しむぞ」という気持ちもあったので、その様子がこの写真集からも感じられるんじゃないかな、と思います。
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過去2冊と違うのは、まず大きさが違うこと。今までで一番サイズの大きい本になっているので、見ごたえがありますし、フルボリュームでバリでのひと時が収められているので、これまでとはまったく違った写真集をお届けできると思います。やはり、実際手に取ってみると、いろんな感情が込み上げてきますね。
――昨年4月にグループを卒業してから1年が経とうとしています。この1年は本間さんにとって、どんな年だったのでしょうか?
芸能活動を始めてからずっとグループにいたので、アイドルじゃない自分が想像できなかったというか、漠然とした不安が大きかったんですよ。でも、実際に卒業してみて、いろんなイベントに出たり、お芝居でいろんな作品に出させてもらったりして、自分が想像していたよりもかなり充実した1年を過ごせたんじゃないかなと思っています。
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――3月16日には「HMV エソラ池袋」で、3月23日には「紀伊國屋書店新潟店」にて写真集のお渡しイベントがあるので、そちらでもお会いできますよね。
そうなんですよ。写真集のイベントは、ファンの方もすごく楽しみにしてくださっていますし、私もそこで直接感想をいただけるのが楽しみです。
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変わった部分で言うと「人に見られる意識」に少し変化がありましたね。今、お芝居のレッスンをしているのですが、そのレッスン中、自分のパーソナルな部分にフォーカスを当ててみると、私は「人にどう見られるか」を気にしすぎているんだな、ということに気づきました。(グループ時代は)アイドルとして「ファンの方にどう見られるか」に気持ちが向いて、アイドルらしい振る舞いを意識的にやっていたんだなと思ったんです。じゃあ「そうじゃない自分ってなんだろう」と思ったし、「そうじゃない自分をファンの人に見せられるか」と言ったら、まだできないかもしれないなとも思って……。
ただ、これからお芝居をするにあたって、これまでファンの人の前で見せてこなかった「アイドルじゃない自分」を(演技を通して)もっと見てもらいたいし、見せられるようにもなりたいな、とも思うようになりましたね。
――殻を破る時期にきているんですね。
そうですね。これまでも嘘をついていたわけではないんですけど、ファンの人が望むアイドル像を意図的に見せていたのかなって思います。これからは、少しずつですが、自分が人としても俳優としてもフラットでいられたらいいなと思っています。
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もちろん皆さん素敵でしたが、グループを卒業して最初に出演させていただいたドラマ『Believe-君にかける橋-』(テレビ朝日系)でご一緒した主演の木村拓哉さんとの共演は、自分のなかですごく大きかったです(本間は第3話にゲスト出演)。
国民的大スターの木村さんとご一緒できる機会はなかなかないですし、自分の俳優人生の第一歩目にこんなにも素敵な方と共演させていただいたのはすごく光栄でした。今度はゲストではなく、レギュラー出演者としてご一緒できるようにもっと成長したいなって思える、そんな時間でしたね。
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そうですね。撮影時は自分のことでいっぱいいっぱいではあったんですけど、やはり仕事に対する姿勢は少しご一緒したなかでも感じることができました。貴重な経験だったなと思います。
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全国的にもっと知名度を上げたいです。そのなかでも、地元・新潟に自分の活動や自分の作品を届けたい思いがあるので、小さい頃から馴染みのあるNHK朝の連続テレビ小説や大河ドラマに出られるような俳優になりたいですね。私の目標のひとつです。