「一平ちゃん夜店の焼そば」からショートケーキ味が発売したと聞いて、早速食べてみた。筆者の感覚からすると、『焼きそばとケーキって、一番合わせちゃいけないコンビなんじゃないか…』と心の片隅で思ったが、好奇心が勝利。せっかくなので、公式が推奨していた“冷やして食べる”方法も実食してみた。

実食レポートに入る前に、ひとつお伝えしたいことがある。発売初日、「明星 一平ちゃん夜店の焼そば ショートケーキ味」は、驚くほど手に入れることができなかった。今回試食したショートケーキ味は、発売3日目でようやく発見。発売初日から数えると、コンビニ8件、スーパー3件、ドラックストア2件(これはダメ元で探してみた)を巡った末に買うことができた。
「一平ちゃん夜店の焼そば」の発売30周年を記念して発売したというこの商品。パッケージにはショートケーキが大きくプリントされており、イチゴの存在感に、“焼きそば”であることを忘れるくらいだ。麺もフォークであげられているせいが、パスタっぽささえ感じる。

まるでショートケーキが、丸ごと入ってそうなパッケージ。そんな人のためなのか、“ショートケーキは入っておりません”と注意書きが書かれていた。

蓋を開けると、粉末ソース、あとのせかやく、いちごソースが入っていた。「熱湯5分」という表示を確認し、熱湯を注ぎ、フタをして、5分後に湯切り。ここまでは、いつもの一平ちゃんだ。

そして、いよいよショートケーキ味にする時間に突入。まずは、粉末ソース。袋を開けた瞬間、生クリームの香りが一気に広がった。なめてみたら、粉砂糖をたっぷり入れた牛乳ような味がした。


サラサラと入れて、山盛りになった粉末ソースをよく見ると、キラっと光る粒ようなものが。もしかしたら、これが“粉砂糖感”を感じた正体なのだろうか。
粉末ソースを入れてよく混ぜる。しかし、なかなかうまく混ざらない。もっちり麺すぎて、箸が重くて、かき混ぜられないのだ。

やっと混ぜ終わった麺は、すでにショートケーキの香りがプンプン。これだけでも食べられるのではと思うくらいだ。

あとのせかやく、いちごソースをかけて完成!かやくには粒いちごがたっぷり入っており、サクサクとした食感と甘酸っぱい香りが食欲をそそる。ソースはとろみがあり、透き通ったピンク色をしていた。こちらもいちごのいい匂い。
いざ試食!

はっきり感想を言うと、めっっちゃうまい!
正直、ショートケーキは、焼きそばに一番合わせてはいけない部類だと思っていた。ほぼ“怖いもの見たさ”で食べてみたが、めっちゃうまい!!まさに、パッケージにプリントされていた“驚きのおいしさ”だ。
麺のやさしい甘さが、甘酸っぱいいちごと濃厚ないちごソースと見事にマッチ。麺がスポンジと生クリーム、いちごの具材がショートケーキの上にのっているいちご、ソースがスポンジの間にサンドされているいちごソースの役割を担っていた。
そして、思っていた以上に、麺の生クリーム感がすごい。もしかしたら、この麺にマンゴーやみかん、キウイのような酸味が強いフルーツを合わせてもおいしいのではと感じた。

早速なので、あらかじめ購入しておいた、本物のショートケーキと食べ比べてみた。するとここで、不思議な現象が起こる。
あれだけ甘く感じていた「一平ちゃん夜店の焼そば ショートケーキ味」が、“甘じょっぱく”感じるようになったのだ。

ショートケーキと交互に食べてみると、その変化がよく分かる。それぞれの味のバランスが、“ちょうどいい”のだ。例えるなら、甘いものを食べていると、塩っ辛いものが食べたくなる現象に近い。そして、その“塩っ辛いものが食べられた”という欲求を満たせときと同じような感覚になれるのだ。
そして、ここでもうひとつの食べ方に挑戦。「一平ちゃん夜店の焼そば」公式Xがオススメしていた、冷やして食べるスタイルだ。
完成したショートケーキ味を、少しだけ別のお皿に取り分けて、公式が紹介していた通り、冷蔵庫で3時間冷やす。

食は進み、あっという間に完食。麺がスポンジの役割を果たし、甘さを調和していたせいか、甘ったるさを感じることもなかった。

食後はコーヒー。お茶ではなく、コーヒーが飲みたくなった。食後まで、「一平ちゃん夜店の焼そば ショートケーキ味」はショートケーキだった。

3時間後、冷蔵庫で冷やしておいた「一平ちゃん夜店の焼そば ショートケーキ味」を試食。スイーツ感がぐっと増し、粒いちごの甘酸っぱさもより強くなった気がする。

アイスケーキのような食感と口当たり。鍋料理や焼肉などアツアツの料理を食べたあと、お口直しのスイーツとしても合いそうな気がした。

「一平ちゃん夜店の焼そば ショートケーキ味」の試食。予想を超える、新感覚の味わいを知ることができた。