【コラム】なぜ人気?3月デビューの「ILLIT」の魅力を分析 | RBB TODAY
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【コラム】なぜ人気?3月デビューの「ILLIT」の魅力を分析

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ILLIT(Photo by The Chosunilbo JNS/Imazins via Getty Images)
  • ILLIT(Photo by The Chosunilbo JNS/Imazins via Getty Images)
  • ILLIT(Photo by The Chosunilbo JNS/Imazins via Getty Images)
 今年3月25日にデビューを果たした、K-POPガールズグループ「ILLIT」。1st Mini Album 「SUPER REAL ME」のタイトル曲「Magnetic」は、SpotifyにてK-POPガールズグループ史上最速で1億ストリーミング突破。さらに、日本のオリコン週間ストリーミングランキングでは、「Magnetic」が海外女性アーティストにおける“最高週間再生数”を記録するなど、驚異的な記録を叩き出している。今年3月にデビューしたばかりの新人グループがなぜこんなに人気なのか?

■筆者プロフィール山田有真
名古屋を拠点とするフリーランスの編集者・ライター。グルメ・レジャー・音楽・映画など幅広いジャンルを取材・執筆。第3世代以降のK-POPが好きで、SNSで推しケミの動画を漁るのが日課。旅とビールと猫が好き。X(Twitter):@yuma03303


サバイバル番組で培った圧倒的な実力と人気


 「ILLIT」は、ユナ、ミンジュ、モカ、ウォンヒ、イロハで結成された、日本人メンバー2人を含む多国籍5人組グループ。彼女たちを紹介する上で欠かせないのが、グループ結成のキッカケとなったオーディション番組「R U NEXT?」だ。

 昨年6~9年に放送されたHYBE主催のガールズグループサバイバルプログラム番組で、彼女たちの回を重ねるごとに開花していく才能と実力は多くのK-POPファンから注目を集めていた。

 “オールランダー”と評されるユナの安定感のある歌とダンス、BLACKPINKを輩出した事務所「YGエンターテインメント」の練習生だったミンジュの音域の広い歌唱スキル、わずか1ヶ月の練習生期間ながらデビューを掴んだウォンヒの優れたボーカル力、審査ステージで大きな存在感を発揮してきたモカのパワフルなダンス、最強の末っ子・イロハの観客を魅了するラップとダンスのポテンシャルの高さ。

 彼女たちの“圧倒的なパフォーマンス力”は番組を通して、すでに全世界のK-POPファンが知っていたのだ。デビュー前から、“一人のアーティスト”として注目を集めていた彼女たち。その注目度の高さが、デビューを機にランキングや再生回数などを通して、“人気の高さ”となって証明されたのだ。

ユニークな音楽と独創的なポイントダンス


 メンバー全員が10代というフレッシュなメンバー構成も魅力のILLIT。自主的で積極的な意志「I will」と、特別な何かを意味する代名詞「IT」が結合して誕生したグループ名には、“何にでもなれる潜在力を持つ”グループとしての抱負が込められている。

 そのコンセプトは、ILLITのビジュアルやMV、音楽など様々なシーンで存在感を発揮。ブランドフィルムでは、真っ白な教室を舞台に、メンバーそれぞれが想像する世界をカラフルなビジュアルで表現。10代ならではの“何にでもなれる潜在力”を、真っ白な教室とメンバーの想像力をテーマに描き出した。

 また「Magnetic」MVでは、彼女たちの潜在力やキャラクターを魅力的に表現するべく、シネマスコープの技法を起用。自然光や豊かなカラートーンを活かしたアナログな雰囲気が、彼女たちのナチュラルな魅力と愛らしさを際立たせている。



 「Magnetic」は、好きな人に向かう心を磁石に例えた楽曲。美しいアルペジオ・シンセとダイナミックなベースが、まるで“ポンポン”と弾むようなユニークなリズム感を与えている。心のときめき表現したような曲調とILLITの可愛い声が、まるで磁石にように、“ぴたり”とくっついた感覚も聴きどころ。さらに、様々なポイントダンスが落とし込まれているのも魅力。左手で数を数えるような振り付けで、磁石のN極とS極がくっついたり離れたりする様子を表現した「Magneticダンス」のほか、そのダンスの続きにやってくる“効果音”に合わせて多様な表情をする「表情チャレンジ」、好きなものに浮かれて飛び跳ねる姿を表現した「ブンバンダンス」といった、独特なポイントダンスが満載だ。簡単でマネしやすい振り付けから、SNSでは「Magnetic」のポイントダンスを披露する人々が急増。なかでも「表情チャレンジ」は、挑戦者によって様々な仕草や表情が発信されるため、見る側も楽しめるチャレンジコンテンツとして関心を集めている。まるで彼女たちの「潜在力」の可能性を表現したかのような、幅広いジャンルの楽曲と独創的なダンスも“ILLITならでは”の魅力なのだ。

 楽曲ジャンルの幅広さも彼女たちの特徴。神秘的な音律と中毒性のあるフックが印象的な「My World」、“眠れない夜明け”を夢幻的なメロディーとサイケデリックなサウンドで表現した「Midnight Fiction」、いたずらな口笛の音をさわやかなダンスポップにのせた「Lucky Girl Syndrome」など、ひとつの型にハマらない多様な楽曲からも、グループに込められた“何にでもなれる潜在力”を感じとることができる。






ファッションや通信会社まで!多方面で活躍できるマルチな実力


 グループ名に込められた“何にでもなれる潜在力”を体現するかのように、音楽シーン以外にも活躍の場を広げているILLIT。デビュー前でありながら、世界的ブランド「Acne Studios」の2024年春夏コレクションのキャンペーンモデルに就任。また、韓国の通信会社「KT」が手掛ける若年層向けブランド「Y」のモデルにも抜擢され、KTの公式YouTubeチャンネルでは彼女たちを起用した映像が公開中だ。

 さらに最近では、韓国メディアで「東亜大塚」がポカリスエットの2024年度モデルにウォンヒを起用したことが報道されるなど、ファッションから通信会社、飲料メーカーまで多方面から注目を集めている。

 また、日本では日本テレビ「世界の果てまでイッテQ!」にゲスト出演するなど、国内活動も活発化。今年5月にはデビューアルバムのオフラインイベントの開催、その後には日本最大級のファッション&音楽イベント「Rakuten GirlsAward 2024 SPRING/SUMMER」や「KCON JAPAN 2024」などの出演も控えている。グローバルかつ、幅広い分野で活躍できるマルチな能力も彼女たちの人気の理由だ。

 以上、今回は「ILLIT」の魅力を挙げてみた。

 デビュー曲「Magnetic」がSpotifyで累計再生数1億回を突破し、米ビルボードメインソングチャート「HOT100」では、K-POPグループのデビュー曲で史上初のランクインを果たすなど、大躍進が続くILLIT。

 最近では、HYBEのバン氏とADORのミン氏の対立を巡る一部報道のなかで名前が挙がり、意図しない形でSNS上で一部ネガティブな関心が集まってしまっているILLITだが、彼女たちの実力はデビュー前からK-POPファンが一番よく知っている。

 だからこそ、“スーパー新人”と評されるほどの大躍進が続いているのだ。一部報道の影響がなくとも、彼女たちの存在はいずれ大きな関心を集めていただろう。

 彼女たちの新たな“潜在能力”の開花に今後も注目だ。
《山田有真》
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