松岡昌宏からの「人生で一番ビビった人は誰?」という質問に対し、中村は「間違いなく蜷川幸雄さん」と回答。これまで3度ほど舞台でお世話になったそうだが、まずは1度目、北村一輝主演の『恋の骨折り損』(2007年)での出来事を回顧し、「その時、すごい下手クソだったので、台本にある僕のセリフが半分くらいカットされた」と振り返った。
その経験が役者として大きかったという中村。「今でもたまに(蜷川さんが)夢に出てきて、『あっ!』と起きる」のだとか。そこで不安になり、その時に挑んでいる作品の台本を読み返すそう。中村は「『お前ちゃんやってるのか?』って言われているような気がする」と話した。
2本目の舞台『さらば、わが愛 覇王別姫』(2008年)でも厳しい指導を受けた中村だが、それでも必死に食らいついて行くと、蜷川さんの対応に変化が現れたそう。さらには3本目の『ヴェニスの商人』(2013年)では千秋楽、「中村のお陰で良い作品になったよ」と、思いもよらない言葉をかけられたと振り返り、「初めてちゃんと握手できた」と語っていた。