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MMD研究所が1月30日に発表した「2018年スマートフォンアプリコンテンツに関する定点調査」(対象:20~69歳のスマートフォンユーザー557人)の結果によれば、2018年にスマートフォンアプリで最も利用されたのは「SNS」で13.3%。「天気」(12.9%)、「ゲーム」(12.0%)を僅差で退け、1位となっている。
そんなSNSだが、「現在利用している」という回答が最も多かったのは、「Twitter」で41.3%、次いで「Facebook」が37.2%、「Instagram」が32.1%だったが、時系列で利用状況の推移を見ると、その鈍化、もしくはマイナス成長は明らかだ。
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上のグラフは、2014年から2018年までの各SNSの利用状況の推移。特に、「Facebook」の落差が著しい。2014年12月時点で52.0%あった利用率だが、直近では先の通り37.2%と約15%の下落である。「Twitter」は見ての通り、ここ数年停滞気味。「Facebook」と比較して、ユーザーの引き留めに成功していると言えそうだが、そろそろ付加価値的な何かを提供できなければ、今後もこうした状況が継続できるとは言い切れない。
唯一、SNSで成長を続けているのは「Instagram」。調査開始の2014年12月から右肩上がりの成長を見せており、2018年も昨年と比較して約2%の成長。飲食店や観光地などで、美しい写真を撮影して投稿する「インスタ映え」がトレンドとなったことが背景にありそうだ。
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ちなみに、年代別で見ると、利用状況で上位に位置するのは各SNSともに20~29歳という層。特にTwitterは20代で圧倒的な人気を誇っており、こうした層の支持を今後も維持できるのかはサービス継続の大きなカギになりそうだ。興味深いのは、今回から調査に加わった「TikTok」。2016年スタートの同サービス、「現在利用している」という回答は5.4%にとどまったものの、20代では、「過去に利用したことがある」という回答も含めれば約30%にのぼる。今回調査対象にはなっていないものの、中高生に人気を誇っており、アーティストの再ブレイクなど新たなトレンドを生み出している。今後、Tiktokがどのような成長を見せていくのかも注目だ。
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今回の調査では、スマートフォンでの音楽聴取の利用率についてもヒアリングがされている。軽く紹介しておくと、結果は64.8%で、昨年と比較して約5%成長。
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最も多かったのは、「YouTubeなどの動画サイトで音楽を聴いている」という回答で、53.5%。2017年12月の調査と比較すると、「購入したCDからスマートフォンに取り込んで聴いている」が、10.5%伸びた。「Apple Music」をはじめ、各社が定額制の音楽ストリーミングサービスに力を入れているが、こちらは18.8%という利用率で、昨年の12.8%から約6%増加。成長率は前年対比150%と著しく、ユーザーからの支持を集め始めているようだ。