結成1年半で『M-1グランプリ2004』準優勝を果たした南キャン。その後、しずちゃんはCM、映画と大活躍。それに対し嫉妬した山里は彼女への嫌がらせを加速させていったという。
例えば、2人で出るトーク番組の台本を事前にチェックし、しずちゃんのトークブロックだけ消去したり、彼女が休日に海外旅行に行こうと飛行機に乗る時刻に合わせて「そんな休みをとるというのはおかしい」などというメールを送りつけていたことも。
そんな攻撃に耐えかねたしずちゃんは2009年、コンビでの共演NGを宣言。2人の仲は完全崩壊していたという。だが山里はその後、『スッキリ』(日本テレビ系)に“天の声”として抜擢された際、テリー伊藤から「君って面白い人だったんだね」と言われたことを機に相方の足を引っ張ることよりも自分が成長することにエネルギーを使おうと思い始めたという。
一方、しずちゃんも趣味で始めたボクシングで五輪を目指そうとしたとき、山里が漫才に同じように情熱を賭けていたんだと思い直したという。そこから2人の距離が縮まり、2017年、6年ぶりに『M-1』に出場。今年、コンビ初の単独ライブも開催。山里は「生まれて初めて漫才が楽しかった」と振り返った。
最後に彼は、「悪行三昧、ひどい人間」と自らの過ちを断罪しながら「今までごめんなさい。すみませんでした」と涙ぐみながら初めて謝罪すると、しずちゃんも静かに泣いていた。