同社はこれまでに世界200以上の都市に800万台のシェア自転車を配備して、都市の交通インフラを大きく変えるインパクトをもたらしてきた。それだけでなく、各地域の政府や行政と連携しながら自転車を停めるためのパーキングの設備も充実させてきたことが、街の景観・美観を向上させ、引いてはエコフレンドリーなサービスとしても高い評価を受けるまでに至ったようだ。Hu氏は自転車シェアのサービスが、世界的な課題とされている人口増加に伴うインフラへの負担増に対する解決策を提供するものであると強調している。「エコフレンドリーでシンプルな交通手段である自転車を多くの人々でシェアするという考え方は日本にも必ずフィットするだろう」とHu氏は見通しを語った。

LINEと連携する日本版モバイクのサービスは2018年上半期中のスタートを予定する。当初どの地域から、どんな規模感で始まるのかなど具体的な見通しについては本日の記者会見でまだ明らかにされなかった。Hu氏は「一気に全国展開することはない。物流や倉庫の準備も必要だからだ。スモールスタート&ソフトローンチでテストをしながら、モバイクが日本のどの地域にフィットするのか見極めていきたい」としている。
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出澤氏も今後の展開について、「恐らく今後、いくつかのスマートバイクシェアのサービスが国内でも立ち上がってくると思うが、モバイクとLINEが連携することによって、伝統的なシェアリングサービスとひと味違うITのテクノロジーを活用して人々に利便性を提供するサービスが強みとして打ち出せるだろう。ユーザーにとって最高のサービスをつくることができれば、結果は後から自然に付いてくると信じている」とポジティブな見通しを示した。