アップルは今年開催した開発者会議「WWDC2017」で、iOS 11のプラットフォーム上でARに対応するアプリを開発するためのフレームワーク「ARKit」を発表した。アップルのSoC「A9」チップを搭載するiPhone 6s/6s Plus以降のデバイス(iPhone SE/第5世代のiPadも含まれる)でiOS 11環境が導入できていれば、今後続々とApp Storeに追加されていくAR対応アプリが楽しめるようになる。
iOS 11からApp Storeのデザインがリニューアルされたことは確認済みだろうか。「App」タブを開いて少し下に向かってスクロールすると「ARを始めよう」というカテゴリーの中に有料・無料のARアプリが既にたくさん並んでいる。「ゲーム」タブの中にも「おすすめのARゲーム」がまとめて紹介されている。
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例えばオススメしたいアプリの一つが現実空間に“お絵描き”ができる「Light Space」だ。子どもの頃に家の壁にクレヨンでいたずら描きをして遊んだあの快感が大人になってから初めて蘇ってきた。縦横だけでなく、奥行きのスペースも活かしながら、家じゅう、あるいは街の中を縦横無尽に落書きして回れる。もちろん現実世界のオブジェクトを汚したり壊したりすることは一切ないので、後片付けもかんたん。子どものクリエイティビティも育めるのでは?
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「Sky Guide」は夜空に輝く星座の位置をAR表示で確認できるアプリだ。夜も煌々と明るい都心部ではキレイに晴れ渡った夜空を見上げても星を見つけることが難しくなってしまったが、超メジャーな「オリオン座」や「北斗七星」だけでなく、星座には色んな種類があって、この時期にはだいたいこの方角に見えるものなんだなあと、夜空に思いを馳せるだけでもロマンチックだ。こちらのアプリもまた子どもたちの好奇心をくすぐりそうだ。

「Measure」は実用性の高い“ものさし”アプリ。iPhoneのカメラを向けた先にあるオブジェクトのサイズを測ってくれる。例えばわが家のリビングの壁に絵を掛けたいと思っても、普通のメジャーではなかなか手の届かない場所を計測しづらいものだが、iPhoneとこのアプリを活用すればざっくりとしたサイズ感がわかる。ただ奥行きの位置情報も加味されてしまうので、小さい物体の正確なサイズを測るのには向いていないかもしれない。
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「AR TOY」はiPhoneで撮る静止画・動画にCGを映し込んで遊べるAR版トイカメラだ。エフェクトも豊富に揃っている。ゲーム系ではハイレベルなグラフィックスとシナリオを駆使したものから、シンプルにわが家でミニゴルフを楽しめるアプリなど色んなものがストアで見つかる。ポケモンGOは現実世界をキャプチャーすることの必然性があまり感じらなくてAR表示をオフにしてしまうことも多いが、これからARならではの表現を活かした完成度の高いゲームコンテンツも充実してきそうだ。
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
ARアプリをiPhone 7で使ってみると、動作やグラフィックスの表示はスムーズにできるのだが、5分~10分ほど連続して使うと本体がけっこうな熱を帯びてくる。1年以上使い込んでいるiPhoneなのでバッテリーもそこそこヘタっているからかもしれないが、例えば「Light Space」で5分ほどお絵描きを楽しむとバッテリーの残量ゲージが一気に10%ほど減ってしまった。最新のiPhone 8で試してみてもやはり同じぐらいの負荷がかかるようなので、このあたりが今後iPhoneで快適にARコンテンツを楽しむための課題と言えそうだ。あるいはiPhoneにかかる負荷を分散させるAR/VR対応の専用アクセサリーの登場にも期待したい。
※最新iPhoneのカメラはここまで進化した