■秋の新製品ラインアップ
この秋の新製品ラインアップは3機種。「Boost↑Up Wireless Charging Pad」は、厚さ3mmまでのケースを装着したまま充電ができる高出力7.5W対応のパッド。カラーバリエーションはホワイト。販売はアップルストア限定でおこなわれており、価格は6,980円(税別)。

エントリーモデルの「Boost↑Up Qi Wireless Charging Pad」は5W/1.0Aの出力に対応。iPhoneにキズが付かないようにパッドの表側を柔らかな樹脂素材で成形している。本機も厚さ3mmまでのケースを装着したままワイヤレス充電ができる。価格は3,480円(税別)でカラバリはブラック。

もう一つの製品「3.5mm Audio+Charge RockStar」は、イヤホンジャックのないiPhone 7シリーズ以降のモデルで、Lightning端子に電源を接続して“充電しながら音楽を聴く”ためのアダプター。データ同期やリモコンの操作も行えるMFi認証取得製品だ。価格は4,280円(税別)でカラバリはホワイト。これら3製品はいずれも9月22日より販売を開始している。

■様々なデバイスを揃えるベルキン。スマートセンサーも開発中
ベルキンはまもなく創業から35周年を迎える老舗のPC・モバイル周辺機器メーカー。今回の発表会には米国のベルキンインターナショナル本社からCEOのチェット・ピプキン氏が出席した。ピプキン氏は、「ベルキンは時間をかけて調査して日本市場に進出した。日本は世界的にデザインとユーザー体験に対する要求の高い国。技術が効率よく使えて、ユーザーフレンドリーなものでなければならないと考えて製品を開発してきた。昨今、エレクトロニクスデバイスはクラウドとつながって一つの機能を提供するようになってきたが、ベルキンは様々な種類のデバイスを揃えている」とアピールした。

ベルキンでは「Belkin(ベルキン)」「Lynksys(リンクシス)」「WeMo(ウェモ)という複数のブランドを展開。「Lynksys」ではMesh、Wi-Fi、Bluetooth、Zigbeeに対応するホームネットワークコントローラー。「WeMo」のブランドではGoogleアシスタントやアマゾンのAlexa、アップルのHomeKitなどのAIプラットフォームをつなぐ音声認識対応のコントローラーを製品化している。
ピプキン氏はさらに「家庭のためのインテリジェントな“水”のためのソリューションであるPHYN(フィン)もまったく新しいコンセプト」として紹介。水圧をセンサーで計測して、家庭内での水の使用状況をモニターできるという現在開発中のスマートセンサーだ。商品としては来年初頭にハードとソフトの複合ソリューションとして提供を予定している。
■今後はワイヤレス充電機器に注力
続いて登壇したのは、ベルキンインターナショナル ゼネラルマネージャー兼副社長のスティーブン・マロニー氏だ。ベルキンの企業ビジョンは「人のやりたいことと、技術のギャップを埋めていくこと」だとしたマロニー氏は、「コンシューマーの生活をサポートする最良の製品を提供していきたい」と抱負を語った。

ベルキンは1980年代に米カリフォルニアで創業後、PC、モバイル向けの先端商品を開発・販売してきた。拠点が近くにあることからも、特にアップルとは密接な関係を築きながら良質な製品を世に送り出してきたという。全製品の設計・デザイン、そして技術の研究開発は自社でおこなうことにこだわってきた。パッケージデザインまで、徹頭徹尾に及ぶ高品位なモノづくりに気を配ってきたこともマロニー氏が特に強調しているポイントだ。
最後にベルキンジャパン ナショナルセールスマネージャーの石井靖人氏が登壇。これからベルキンが発売を予定する商品ラインナップについても紹介が行われた。

石井氏は「今後はさらにワイヤレス充電機器に注力していきたい。高品質で安全性の高い製品を揃えていく」としながら、「ワイヤレス充電はいままでにもあった技術だが、新しいiPhoneが対応したことで今後盛り上がってくるだろう。商品を選択する際には安全性にもぜひ注目してほしい。ベルキンはその点には特に自信をもって高品質な製品をユーザーにお届けしていく」と宣言した。またUSB type C対応製品についても注力分野であるとしながら、今後もMacBook向けなど高出力のUSB Power Deliveryに対応する安全性の高いケーブル製品を数多くラインナップしていくという。
他にもLightningケーブルのアダプターについても「3.5mm Audio+Charge RockStar」のように、イヤホンジャックやLightningを2分割する多彩な製品が今後も増えていくことになりそうだ。「このように、ユーザーが先端技術の難しさを感じることなくシンプルに使える製品をつくることがベルキンのフィロソフィー」であるとした石井氏は、今後もユーザーフレンドリーな製品を日本市場にも積極的に投入していくと述べた。
AirPowerのように複数のデバイスを同時にワイヤレス充電できる商品について、ピプキン氏は「皆さんに使い勝手の良い充電器をお届けしたいと常に考えている」として具体的な言及を避けたが、ワイヤレス/ワイヤードにかかわらず便利に感じられる体験をかなえるアクセサリー製品を開発していきたいと語った。また法人向けワイヤレス充電器の開発については、マロニー氏が「端末を使う方々が、外出先、公共交通、車の中など生活の様々なシーンで快適な充電ができるような商品構成を充実していく」と回答している。
※「iPhone X」顔認証テクノロジーの詳細