■牛丼は回転ずしチェーンでも初の試み 本日から「無添くら寿司」にて新商品「牛丼を超えた、『牛丼』」が販売開始となる。価格は370円。回転ずしチェーンとしても初の試みだ。 寿司はもちろん、サイドメニューにも力を入れているのが同店の特徴。いろいろなものを食べることができる、毎日来店しても飽きない、など店舗への来店頻度を上げるのがひとつの狙いだ。ラーメン、天丼、うな丼からスイーツまでを提供してきた戦略が功を奏し、顧客推移は3年連続100%超えを達成している。 11月から新しい期に入るくらコーポレーションにとって、新メニューの牛丼はスタートダッシュの位置づけにもなり、成功させたい考えだ。現在、牛丼チェーンの市場は売上総計3665億円で、これは回転ずしチェーンの市場に匹敵する規模といえる。同社ではこの市場に乗り込むことによって、3ヵ月で100万食を売るのが目標だとしている。■開発に6年かかった 同社の商品開発は時間をかける。(寿司屋で)様々なものを食べることができるという言葉の前には「専門店に負けない」という言葉がつく。牛丼の開発には6年かけている。「本当は2013年に発売した天丼よりも先に出す予定でした。2012年には九州エリアの店舗でテスト販売を行っています。しかし、安定した味での供給の見通しがたたず残念な結果になりました」と製造本部商品開発部マネージャーの松島由剛氏は説明する。さらに松島氏は「牛丼はシンプルであるがゆえに難しい。一歩間違えば味がブレてしまう。いくつもの失敗を経て現在の形になりました」と話していている。■アメリカでは「牛めし重」 編集部では2日の発表会の後、松島氏を直撃し新メニューについて聞いてみた。――例えばスパゲッティなど洋食は出さないのは何故ですか?いや、研究はしてるんです。日々やってるんですけど、まだいかないというぐらい。――では、出すかもしれないとそうですね。うちの特徴としては中途半端なものは出さない。洋食も手掛けてはいるんですけど、なかなかゴーはでないのが現状ですね。専門店に負けない味というところを考えると、オペレーションもありますし、まだ安定して出せない状況です。――今回、牛丼を食べてみて、若干味が甘めなのかな?と感じたんですけど皆さんそうおっしゃいます。甘めが好きというのもあります。甘めのほうが多くの人にウケするんです。――関西と関東で味を変えたりするんですか?変えようとは思ってたんです、牛丼なんかは特に。しかし変えていません。「うちの味はコレだ」というのを作りなさいと社長も言ってます。――ご飯をシャリにすることは?シャリにあうようにシャリ牛丼というのも試していたんです。そのほうがインパクトもあるので。しかし、何回やっても味があわなかったですね。――厨房のなかでのオペレーションも大変になりますね大変です。それも含めて発売ということになります――海外では?やろうと思ってます――まだ出さないんですか?提供の形が違うんです。「牛めし重」をアメリカでは発売します