監視カメラといえば、防犯用途と並んで防災用途での活用にも役立てることができるが、東日本大震災、鬼怒川氾濫、広島土砂災害、熊本地震と、相次ぐ大災害の発生により、防災用途で使われることが増え、有用性が認識されたことで、現場の声が活かした製品が複数誕生している。 21日まで東京ビッグサイトで開催されている「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2016」において、そうした防災用途を想定した監視カメラの数々をプロテックが出展していたので、紹介していこう。■被災地だからこそ必要な防犯カメラ まず最初に紹介するのは、同社が「備蓄できる防犯カメラ」をコンセプトに開発した「キリンプロジェクト(TM)」だ。 同社は鬼怒川の氾濫や広島でおきた土砂災害の際に、火事場ドロボーなどによる被害抑止や二次災害・三次災害を防ぐことを目的に被災地にカメラを提供してきたという実績がある。その被災地での運用経験をベースにし、「危機管理産業展 2016」に合わせて同プロジェクトの発表&展示を行った。 特徴は、電源も通信設備もいらずに運用できる点で、録画機能一体型の防犯カメラ、防犯灯、太陽光パネル、蓄電池、通信装置のオールインワン構成になっているため、備蓄時にはそれほどかさばらず、被災地では場所を選べばず、迅速な設置が可能だ。 実際、大規模災害が発生した後には、住民が避難したことでひと気がない被災地の場合、火事場ドロー的な犯罪被害も増えるという。 遠隔地からの映像監視ができ、さらに台車などを使えば手軽に運搬することができるので、被災地でのスポット的な防犯&防災活用に役立てることができるだろう。■土砂災害や河川の氾濫監視に対応する「レスキューカメラ」 そしてもう1つ、現時点ではまだ参考出展という位置づけだったが「レスキューカメラ」も見逃せない、 ソーラーパネルと蓄電池、通信機能を搭載する同製品は、電源や通信の確保が難しい場所でのスポット的な運用を想定しており、遠隔地からの映像確認にも対応する。また、設置及び取り外しに工具を必要としないため、災害現場における二次災害、三次災害を防ぐための映像監視ツールとして活用することができるだろう。 取り付け方法は、ラチェット付き自在バンド、バイス式取り付け金具、三脚式取り付け台の3種類から選択可能。 標準仕様は、ナイトビジョンにも対応するハイビジョンカメラ、太陽光パネル&蓄電池、SDカード保存に対応し、通信は、3G及び4Gに対応する。 2020年に向けた防犯・セキュリティ対策として監視カメラに注目が集まっているが、防災用途でも監視カメラへの注目度は高まっており、今後も各社さまざまな製品を展開してくることが予想される。>>Amazonギフト券10,000円分が当たる!「ホームセキュリティアワード」投票受付中<<