22日より東京ビッグサイトで開催されている「3D&バーチャルリアリティ展」でクレッセントという会社が筑波大学との共同研究によるVR製品を展示していた。 クレッセントはゴーグル式のヘッドマウントディスプレイ(HMD)の開発メーカー。これにヤマハのデジタルグローブ、3Dモデリングデータ、グローブなどのマーカーを読み取るカメラを組み合わせて、鳥のように空を飛んでいるVR体験ができるデモや、バーチャル工場で自動車のエンジンを組み立てたりするVR体験ができるデモを行っていた。 飛行シミュレーションは、HMDの位置や向きによって空中からのCGのモデリング映像が360度楽しめるというものだ。これはVR関連のデモで比較的あるものだが、同社のHMDは120度という広視野角のため実際の見え方に近いものになる。 バーチャル工場は、デジタルグローブやモーションキャプチャー用のマーカーを身につけるため、顔の向きで映像が変わるだけでなく、見えている対象を持ち上げたり移動させたりができる。物体に触ったかどうかは、指に取り付けた部品の振動でわかるようになっている。 今回の展示システムは開発中の試作品とのことで、まだ未完成な部分はあるが、クレッセントとしては、9月には製品版としてリリースしたいとのことだ。製品版は、HMDやセンサーなどが無線化されるので、HMDから伸びているケーブル類はなくなる予定だという。 また、同社のブースには座席が動く4D映画の体験コーナーがあり、来場者はCGによるVR映像によるアトラクションを楽しんでいた。