首都直下型地震や南海トラフ地震などの大規模地震が心配されるなか、訪日外国人の増加も相まって、従来の防災対策に加えて、日本語を母国語としない人たちへの防災対策の必要性も急速に高まっている。 幕張メッセで10日まで開催されている「デジタルサイネージ ジャパン2016」のNTTグループのブースに出展していた多摩岡産業は、そうした訪日外国人に向けた防災対策にも配慮した「マルチリンガルサイネージ」のデモ展示を行った。 特徴は日本語、英語、中国語、韓国語に標準対応し、サイネージでの文字表示に加えて、音声メッセージも4か国語に対応している点。また、緊急地震速報通知アプリ「ゆれくるコール」を搭載しているので、任意で設定したエリアの予想震度、予想地震到達時間を表示することができる。 通常時は、広告や各種お知らせを表示し、緊急時には避難経路ガイドなどの表示や、ゆれくるコールによる地震関連情報の表示を行う。これらの特徴により外国人観光客に向けても、地震の発生や、避難経路を効果的に周知することができるのだ。 公共施設&スペースへの設置から、自動販売機の横などちょっとしたスペースにも設置可能で、サイネージ部分の下にあるスペースは備蓄品を入れる収納庫として使ったり、ゴミ箱として使うことも可能だ。 IP55の防塵・防水対応なので、屋外設置に対応し、オプションのバッテリーを搭載すれば、停電時にも3時間以上動作する。また通信に関してはdocomo3G回線MVMOを利用しているので、配線が不要で設置場所の自由度が高いことも特徴となる。 基本価格は78万円+税となっており、オプションやニーズに合わせた仕様調整などにより金額は変動する。