教育機関の図書館などで生徒への貸出用に使われているパソコンやタブレット端末の管理は、限られた人員で行おうと思うと、一定の手間がかかってくる。 常に安定した状態で貸し出せて、いつ誰が借り、いつ戻したのかをしっかり把握しようと思ったら、これまでなら専任の担当者を配置する必要があった。 東京ビッグサイトで20日まで開催されていた「第7回 教育ITソリューション EXPO」の図書館流通センターブース内に出展していたフルタイムシステムは、そうした課題を解決する、カード認証機能を備えたロッカー「フルタイムボックス PC シェアロッカー」のデモ展示を行った。 同製品の概要としては、同社が提供する宅配ボックス(ロッカー)を応用し、普段はロッカー内部にパソコンやタブレットを施錠状態で収納しておき、学生証や図書カードといったIDカードによる認証をキー代わりにして、利用者に使ってもらうというもの。 これにより、専任のスタッフを配置することなく、端末の適正な管理が行えるようになる。また、貸出帳簿などへの記入で管理していた場合には、記入漏れや記入忘れにより、端末の紛失が起きるケースもあったが、カードによる認証で管理するので、いつ誰が借り、いつ返したのかをログ取りして、証跡を辿ることができるので、不正な持ち出しなども抑制することができる。 他にも「フルタイムボックス PC シェアロッカー」には、各ロッカーに電源も設置することもでき、貸出待機中の時には充電しておき、利用時に電池切れといった事態を防ぐことも可能だ。 認証に用いるカードに関しては、展示ではICカード(Felica)を用いていたが、磁気カードに対応させることもできる。 既に複数の大学で導入実績があり、端末の利用回数が増えるなど、職員の業務負担軽減や、学生の利便性の向上が確認できる結果も出ているそうだ。