KDDIとLiquidは18日、外国人旅行者がホテルにチェックインする際に必要だったパスポートの提示を、指紋による生体認証で代替する実証実験「プロジェクト池袋」を6月から開始することを発表した。 本実証実験は2016年6月から2016年11月30日まで、東京・池袋のサンシャインシティプリンスホテルで実施される。 外国人旅行者は、ホテルのフロントに設置された専用端末で指紋とパスポートのICチップ情報を登録し、その後は専用端末に指をかざすだけで、パスポートを提示することなくチェックイン時の本人確認が可能になる。 これまでは、旅館業法によりパスポートの提示が義務付けられていたが、産業競争力強化法に基づく「グレーゾーン解消制度」により、指紋認証での本人確認をパスポートの提示を受けたとみなすことができるのだそうだ。 また同プロジェクトの実施期間中に、指紋認証によるクレジットカード決済を実施することも検討。指紋とパスポート情報を登録後、スマートフォンやパソコンの専用サイトで利用者自身がクレジットカード情報を登録することで、池袋駅周辺の一部店舗(ヤマダ電機やタイムズカーレンタルなど)で指紋による決済が可能になるほか、指紋認証による免税手続きの実現も視野に入れているという。 この実証実験を経て、外国人旅行者のホテルのチェックインが円滑化されるようになれば、訪日観光客の増加が期待されている。