■SIMロックを解除するメリットとは 2015年5月に日本国内の携帯電話キャリアに対する「SIMロック解除の義務化」がスタートしてから間もなく1年が経つ。この総務省によるガイドラインが施行された後、ドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアは5月1日以降に発売された端末が「購入日から6ヶ月」を経過すればSIMロックを解除できるという方針を打ち出した。 一般的にSIMロックを解除するとユーザーにどんなメリットがもたらされるのだろうか。 SIMロックを解除すれば、ユーザーはお気に入りのスマホを使い続けながら、MNPを駆使してよりお得な他キャリアのサービスに乗り換えることができるようになる。先に触れたように、ソフトバンク回線でiPhoneを使っているユーザーが、iPhoneをそのまま使いながら他社のサービスや格安SIMに乗り換える場合には、まず最初にSIMロックを解除する必要がある。 もう一つSIMロックを解除するメリットは、海外旅行や出張に使い慣れたスマホを持って出かけることができて、さらに現地のキャリアが提供しているSIMカードのサービスを利用すれば通信サービスにかかる費用が比較的安価に抑えられることだ。 ではiPhoneは全てのキャリアのどのモデルもSIMロックが解除できるのかと言えば、答えは「否」である。2015年5月に総務省による「SIMロック解除の義務化」が施行される以前には、基本的に3大キャリアはiPhoneシリーズについてSIMロックの解除を行ってこなかったし、現在も2015年9月25日に発売されたアップルのスマートフォン「iPhone 6s」「iPhone 6s Plus」、そして先日発売された「iPhone SE」のみをSIMロックが解除できる端末としているのだ。つまり、iPhone 5sやiPhone 6については、アップルストアで販売されていたSIMフリーモデル以外には、SIMロック解除を行ったうえで国内で格安SIMを使う手立てはないということになる。 何とも残念な事実だが、一方でiPhone 6s/6s Plusを3大キャリアで購入したユーザーはSIMロックを解除して使うことができる。SIMロック解除の義務化がスタートした後、ドコモ、au、ソフトバンクの各社は5月1日以降に発売されたスマホやタブレットが「購入日から6ヵ月」を経過した時点でSIMロックを解除できるという方針を打ち出した。そして、発売当日にiPhone 6s/6s Plusを購入したユーザーは、2016年3月25日に「購入から6ヵ月」にSIMロック解除の解禁日を迎えたというわけだ。 それでは続いて次ページから、iPhone 6s/6s PlusでSIMロックを解除するための条件や方法、注意点を順にまとめてみよう。