畠田氏が地域活性化の成功事例として挙げるのは、都内でも数多く見かけるようになった日本全国地方の物産を集めた「アンテナショップ」だ。単純に特産品を販売するだけでなく、観光案内やイベント実施、レストラン経営など複合的なビジネス展開が実を結んでいるという。 これに対して高橋氏は「確かにアンテナショップは人気だが、勝ち負けがはっきりしているのも事実。例えば“○○館”などネーミングが悪くて、流行らないところもある。ショップの名前や空間デザインにも力を入れることが必要」だと強調する。 「ただ特産品を販売するだけじゃない」アンテナショップの取り組みとして、畠田氏は「北海道 どさんこプラザ」が取り組む「ルーキーズステージ」を例に挙げる。同店では北海道で生まれたばかりの新商品を取り寄せ、東京のアンテナショップで売れ行きや来店者の声を集めることで、メーカーのものづくりにフィードバックする試みを実施した。「売れ行きの良かったものは店舗で取り扱うが、売れなかったものについても、今後の商品企画に活かせるようアドバイスを提供してきたことがキーポイント。地域の特産品を強くしていくことにつながっている」と畠田氏はコメントした。 トークセッションの最後に、高橋氏は今後の地域ブランディングの可能性と課題について総括しながら、こう語った。「とにかく“質の高い活動”を意識していくことが大事。そのためにはクリエイティブの力をフルに活用すべき。自治体の方々が商品パッケージや空間デザインをスタイリッシュにすることは本職ではないので難しい。結果として完成度も中途半端なものになって、突出できないから目立たない。そこはクリエイティブなプロフェッショナルに任せてほしい。昨今設立された『地域ブランディング協会』に私も参加しながら、地域活性化のためのクリエイティブワークをお手伝いしたい」 畠田氏は「地域活性化センターでは、地元の方がどれだけ地域を愛しているかという気持ちが大事だと思っている。地域活性化のための関わり方、街を思って愛していく方法を学ぶ場をセンターでは用意している。興味のある方はぜひ参加してほしいと」呼びかけた。