このような素朴な疑問をドコモに投げかけてみたところ、技術企画部門のご担当者から直接お話しを伺う機会を得た。対応してくださったのは、NTTドコモ ネットワーク部技術企画部門通信網企画担当の尾崎康征課長、山口芳主査、高瀬啓輔氏。以降、各氏へのインタビューの模様をお届けしたい。木暮:以前、新宿駅や秋葉原駅などユーザーが密集するエリアでスマホが使い物にならないほど通信速度が落ちてしまうことがありました。しかし一昨年以降、それらはかなり改善され、現在では通信のストレスもほとんど感じなくなりました。どんな技術でカバーしているのでしょうか。尾崎氏:とくに都市部の中でも、際立ってユーザーが集中してしまう場所というのがあります。ネットワークの利用状況を見ると、本当にピンポイントな場所で通信の混雑が発生しています。そこで考案されたのが、通信の集中しそうな特定の場所にスモールセル(小範囲をカバーする基地局)を配置して通信トラフィックの補完を行うアドオンセルの活用です。 通常の基地局(マクロセル)からの電波は半径数百メートルから数キロの範囲をカバーするものですが、どうしても都心部では特定のスポットだけユーザーが集中するようなケースが発生しますので、そうした狭い範囲だけをカバーするスモールセルをマクロセルのエリア内に配置するのです。ただし、電波を発射していますのでスモールセルとマクロセルで混信が起きては使い物になりません。 またユーザーは常に動きながら通信を利用されているので、ユーザーが移動した場合にスムーズにセル間のハンドオーバー(基地局から次の基地局への接続つなぎ替え)できるよう、無線制御を行っています。無線制御はネットワークの上流である収容局側でコントロールしており、これを高度化C-RAN(集中型無線アクセスネットワーク)といいます。木暮:すごい技術ですね。高瀬氏:高度化C-RANは、収容局で複数の基地局を協調動作させ、端末(スマホ)にはマクロセルでの通信を継続させながら、なおかつスモールセル内にいるときはスマホと基地局の通信にキャリアアグリゲーションを適用し、通信の安定化、高速化、大容量化を図るというものです。木暮:都心部では人口の集中もあり、大変なご苦労があることが分かりましたが、一方で地方でのエリア拡充もドコモは一歩抜きんでていると感じます。 とくに私の場合、現在、青森県が拠点ということもあり、山間部など境界域でのエリアに関しては、ドコモでなければ電波が入らないというシチュエーションが多いです。地方に行くほどドコモの加入率が高いように感じますが(TCA公表の契約数を見てもその比率がうかがえる)、どういうスタンスでエリア拡充をされていますか。山口氏:人が暮らすエリアはカバーしていくのは当然として、やはり山間部でも主要道はカバーしていくよう、エリア拡充の工夫をしています。主要なレジャー施設ももちろんですが、やはり山間部を自動車で移動した際に通話や通信ができないというのは、万が一災害や事故などに遭われた際にとても困ります。このあたりは優先度をつけながら順次エリア化しています。
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