いよいよ今秋、日本でも米国の大手動画配信サービス「Netflix(ネットフリックス)」のサービスが始まる。日本法人代表のグレゴリー・K・ピーターズ氏は29日、サービスの特徴や日本市場での戦略について、記者による共同インタビューの場で回答した。■サービスの価格やスタート時期は「近々に発表予定」--- サービスの価格やスタート時期は見えてきましたか。ピーターズ氏:日にちはある程度決まってきましたが、まだ具体的なことは申し上げられません。本当に近々のタイミングでアナウンスができそうなので、もう少しだけお待ち下さい。--- アメリカでは視聴できる動画の品質に応じて利用料金が段階的に設定されていますが、日本でも同じようになりますか。ピーターズ氏:発表まで本当に間もなくのタイミングなのですが、残念ながらまだ詳しくは言えません。アメリカのモデルに非常に似ているものになるということだけはお伝えしておきたいと思います。--- 決済方法はどうなりますか。ピーターズ氏:クレジットカードからスタートしますが、状況をみながら他にも市場に合った決済方法の導入も検討していきます。--- いつ頃の時期に、どのぐらいの数の契約者を獲得したいと計画していますか。ピーターズ氏:具体的なゴールは設定しない主義です。なぜならNetflixの考え方は数字目標ではないからです。全てのユーザーの方々に最高の視聴体験をお届けすることが私たちのゴールであり、それが叶えばユーザーの方々が家族や友人にNetflixの魅力を口コミで広げ、伝えてくれるはずです。同様の手段でNetflixはこれまで、世界各地域で成長してきた歴史があります。人工的な目標に向かうよりも、日本でも有機的に成長していきたいと思っています。--- 具体的にNetflixが日本市場でターゲットと考えているのはどんな方々ですか。ピーターズ氏:「ターゲット」と呼ぶ方々は、いろいろな層に分かれています。そのうちの一つは、「デアデビルを気に入った人」なのかもしれないし、「マーベル映画をみたことがあって、Netflixに興味を持った人」かもしれません。つまり、各作品ごとに最も愛してくれるターゲットは誰なのかを分析する必要があります。--- 日本がアジアで最初にNetflixが提供される地域になると思いますが、アジアの他の地域にもこれから展開していくのでしょうか。ピーターズ氏:理想は1年以内に全世界に展開したいと考えていますが、現在の私たちのプライオリティは日本のサービスを成功させることです。■4K・HDRコンテンツはサービス開始と同時に揃う--- スタート時点に視聴ができる注目コンテンツを教えて下さい。ピーターズ氏:Netflixオリジナルコンテンツには、ぜひご期待下さい。早くお届けしたくて私たちもうずうずしています(笑)。その一つはマーベルの『デアデビル』です。これからいくつかマーベルの作品のオリジナルシリーズを作っていきますが、その皮切りが『デアデビル』になります。ドラマではマトリックスのウォシャウスキー姉弟監督の最新作品である『センス・エイト』があります。--- 4Kコンテンツの配信はサービスインと同時にスタートするのでしょうか。ピーターズ氏:そうです。サービスが始まったその日から、豊富な4Kアーカイブがお楽しみいただけます。ローンチしたその日時点では、おそらくNetflixがインターネット動画配信サービスとして国内最大の4K作品のアーカイブを提供できることになると思います。--- HDRコンテンツの配信はサービス開始と同時に始まりますか。ピーターズ氏:はい。HDRのコンテンツも用意します。ただ、それが視聴できるテレビがいつ出るのかは私たちにはわかりません。秋ごろとはうかがっていますが、メーカー側の正式な対応については存じ上げません。