キヤノンと京都文化協会は13日、江戸時代の画家・曽我蕭白(そがしょうはく)の「雲龍図」全8面を、高精細複製したことを発表した。複製品は、臨済宗天龍寺派大本山である天龍寺へ寄贈される。 キヤノンと京都文化協会は、デジタル技術と工芸の匠を融合させ、貴重な文化財を複製する「文化財未来継承プロジェクト(綴プロジェクト)」に共同で取り組んでおり、今回の「雲龍図」も、その一環となる。「雲龍図」は、現在は米国のボストン美術館に所蔵されている。 「雲龍図」はもともと、ふすまとして描かれていたと考えられており、全8面の高精細複製品は、曹源池庭園に面する大方丈「龍の間」の壁面に設置される(国の史跡・特別名勝に指定)。作品は毎年、年間90日程度、特別公開される。2015年春は、3月14日~5月10日8:30~17:30の期間に、公開の予定。 「雲龍図」を手掛けた曽我蕭白は京都の生まれ。天龍寺に寄贈されることで、今回“里帰り”が実現した。