何が言いたいのかというと、シニア層であってもスマートフォンの使い方を丁寧にレクチャーすれば、本当にそれが便利で必要だと思った人たちはしっかり使いこなせるようになり、スマートフォンの購入の検討にも至るということである。何もフィーチャーフォンの形をしていなくても良いのだ。 一方で、それでもスマートフォンは不要で、フィーチャーフォンで十分であるというニーズもまだまだあるということ。あるいは、すでにスマートフォンやタブレットと併用してフィーチャーフォンを使っているユーザーが居ることだ。そしてそのニーズは大都市圏と地方で大きく異なる印象だ。 ところが通信キャリア各社がこうした地域性まで考えて製品やサービスの企画をしているのかというと、疑問が多い。そして、シニアの声で一番心に残ったことは、「利用料金とサービス内容が見合っていると思えない」という点である。一口にシニアといっても年齢層は幅広いが、働き盛りを過ぎたぐらいのシニア層は言ってみればそれなりに可処分所得も多い層だ。そうしたユーザー層が、「利用料金が高い」と感じているのは、「これだけ役立つのなら、その利用料金を払っても良い」と思えるようなサービスに至ってないということではないか。 端末を販売し、通信キャリア側の都合で利用料金が定められ、あとは販売店に任せてとにかく加入契約を獲得する。そんなケータイ業界にうんざりしているのがフィーチャーフォンにこだわっているシニア層の率直な意見なのではと感じている。 わが国の大手通信キャリアやそこに振り回されてきた国内端末メーカーは、過去の成功体験にしがみつき新しいチャレンジができない、いわゆる大企業病に見事に陥ってしまっている感じを受ける。「AQUOS K」の販売を担わなければならない販売代理店関係者の中からも、すでにため息が漏れている。ということで「AQUOS K」が市場にどのように受入れられるのか注目していきたいのだが、販売代理店にしてみれば「売らざるを得ない」ので、それなりに販売数は伸びるのであろう。いつまでもこんなビジネス手法が続くのだろうか。
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